2010 Fiscal Year Annual Research Report
黒龍江省における米産業の発展メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
22405032
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
加古 敏之 神戸大学, 農学研究科, 名誉教授 (00121533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 正一 九州大学, 農学研究院, 教授 (30222425)
朴 紅 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (80312396)
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Keywords | 黒龍江省 / 米産業 / 米価 / 米需要 / 稲作面積 / 単収 / 北大荒集団 / コメ流通 |
Research Abstract |
本研究の目的は、国際間技術移転と海外直接投資を挺子にして、中国・黒龍江省におけるコメ産業が急速に発展し、世界一のジャポニカ米の産地へと発展したメカニズムを解明することにある。黒龍江省のコメ生産は1983年までは100万t以下に過ぎなかったが、1984年以降一転して急速な増加に転じ、2006年には稲作面積、コメ生産量ともに日本を凌駕するに至り、世界一のジャポニカ米産地となった。さらに、労賃の上昇につれ、労働節約的な性格を持つ農業機械の普及や機械を用いた賃作業が広がっており、米産業の近代化が進行している。 本年度実施した研究の成果は以下の通り。 (1)農墾区の国有農場の稲作農家、七星農場等の国有農場、北大荒農業(株)等で最近の米産業の動向に関する聞き取り調査や資料収集を行い、得られた情報を参考に来年度実施予定のアンケート調査票を作成した。 (2)黒龍江省統計局で収集した米産業に関するデータを分析し、黒龍江省におけるコメ産業は、技術進歩と市場メカニズムが有効に機能した結果として目覚しい発展を遂げたことを確認した。 (3)農墾総局が傘下の16の優良国有農場を統合して設立した「北大荒農業(株)」グループで聞き取りを行い、その組織、事業内容、経営概要について調査した。その調査を踏まえ、「北大荒農業(株)」グループ企業の中核的存在である、「北大荒米業」が米の生産・加工・販売という一連の流れのなかで果たしている機能について考察し、その結果を論文として取りまとめた。
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Research Products
(4 results)