2011 Fiscal Year Annual Research Report
カウンターフィットドラッグのグローバル化とその対策に関する研究
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22406005
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| Research Institution | Kanazawa University |
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Principal Investigator |
木村 和子 金沢大学, 薬学系, 教授 (80324094)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 剛 同志社女子大学, 薬学部, 教授 (80142123)
坪井 宏仁 金沢大学, 薬学系, 准教授 (20319338)
吉田 直子 金沢大学, 薬学系, 助教 (20565428)
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| Keywords | カウンターフィット薬 / グローバル化 / ブロックバスター / 発展途上国 / 先進国 / バイアグラ / 真正性 / 品質不良品 |
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| Research Abstract |
【目的】先進国でカウンターフィット薬蔓延の引き金となったブロックバスターED治療薬や感染症治療薬が、発展途上国においてもカウンターフィットのターゲットになっているか、グローバル化を検証する。
【方法】対象国・地域:カンボジア王国、プノンペン(PP:首都、交易の中心)及びバタンバン(BT:タイと国境を接する)。対象医薬品:シルデナフィル製剤(SI)、クラリスロマイシン(CAM)、コトリモキサゾール(ST合剤、コントロール)サンプリング:販売店のランダム化(PP)、違法店舗は全数。BTでは発見した全店舗。試験法:観察試験、真正性調査(出所起源調査及び合法性調査)、品質試験、規制調査時期:2011年6月
【結果】流通実態:サンプリング:バイアグラはPPでのみ販売され、4サンプルのみ入手した。ジェネリックはPP及びBTで27サンプル入手。バイアグラの価格は$11.50±3.02でありジェネリック$0.46±0.12より25倍も高価。また、98店舗でサンプル収集したうち、シルデナフィルは19店舗から31サンプル収集、CAMは34店舗から50サンプル、ST64店舗から72サンプル収集した。真正性:延べ39社のうち14社(35.9%)から回答を得たが、偽造品は検出されていない。品質:シルデナフィル29サンプルのうち1サンプルのみ溶出試験に不適合。2010に高い不適合を示した不良Kamagraが姿を消していた(Kamagaraの登録抹消)。CAMは少なくとも4/31(8%)、ST合剤は20/66(30.3%)が品質不適合、特に溶出試験でそれぞれ3/33(9.1%)、10/68(14.7%)と不適合品が多い。SIはサンプリング地域(PP,スヴェイリアン(2010),BT)により品質不良品の出現割合に差がなかった。
以上より1)カンボジアではバイアグラの流通が極めて限られており、偽造品も出現していない。CAMの流通も限られており、偽造医薬品は検出されなかった。2)一方、正規品でありながら品質不良品特に溶出試験不適合が高い割合で出現した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2010、2011とカンボジアの首都プノンペン、ベトナム国境、タイ国境でブロックバスターの流通状況と、真正性や品質を調査した。バイアグラの流通量が少なくカウンターフィット薬も出回っていない。カウンターフィット薬が出るのは頻用薬であることを示す結果であった。タミフルはカンボジアで流通がないことから、クラリスロマイシンに変更して調査し、偽造医薬品の蔓延はないが、品質不良品が著しいことを見出した。STも同様だった。
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| Strategy for Future Research Activity |
2012もカンボジアにおいて、先進国でカウンターフィット薬が出現している生活習慣病薬をインディケータとして、カウンターフィット薬の出現を見る。対象はカンボジアで頻用される降圧薬を取り上げる。さらに必須医薬品の第三世代セファム系抗生物質によっても検証する。シアヌークビルは薬局数が少ないことから、首都及びその近郊でのサンプリング調査を行う。
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