2010 Fiscal Year Annual Research Report
モンゴル民族の伝統薬物調査とその有効利用に関する研究
Project/Area Number |
22406024
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Section | 海外学術 |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
柏田 良樹 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30169429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高石 喜久 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60035558)
川添 和義 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (00248296)
村上 光太良 崇城大学, 薬学部, 教授 (10035553)
柴田 洋文 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00093865)
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Keywords | モンゴル民族 / 伝統薬物 / 薬用資源 |
Research Abstract |
本研究は,近年のグローバル化で消滅が危惧されるモンゴル民族が伝承している貴重な医薬品情報ならびに薬用植物に関する調査を,徳島大学とモンゴル健康科学大学との姉妹核協定を基礎として同大学の研究者の協力のもと共同で実施し,それらの民族薬物に関する情報を記録するとともに,そこから得た伝承医薬情報をベースとした科学的研究により新しい医薬品創製に生かすことを目的とする。 本年度の調査研究では,8月にモンゴル健康科学大学を訪問し,約10日間ウーランバートル近郊,ヘンティー県周辺のTerelji, Kuhuk nuur, Bayangol, Breeven等においてモンゴル健康科学大学教員とともにモンゴルで薬用として利用される植物を採取した。またさらに,周辺に滞在する遊牧民及びツーリストキャンプの住民から民族薬の利用状況の聞き取り調査を実施した。その結果,約120種の植物標本を採集することができた。草原地帯に分布する植物においては,日本で同様に薬用に利用する植物であっても,モンゴルでは薬用部位が異なり地上部や花部を薬用とするものが多く見られた。また,遊牧民における民族薬の利用状況を聞き取りしたところ,植物を薬用として利用する以外に,乳製品及び動物を健康維持等に利用している状況も知ることが出来た。 また,さらにモンゴル健康科学大学研究者との意見交換,学術交流を行い,両大学の共同研究に関してお互いに協力することを確認することが出来,今後の研究に大いに資する成果を得た。
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