2011 Fiscal Year Annual Research Report
非接地型低自由度力覚提示装置によるバーチャル物体表現に関する研究
Project/Area Number |
22500103
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
矢野 博明 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80312825)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 力覚提示 / 非接地型 / ハプティックインタフェース / 力覚レンダリング |
Research Abstract |
本年度は、1自由度力覚提示装置によるバーチャル物体表現において、視覚と力覚提示の場所が一致する直接指示環境の構築を行った。赤外線によるスクリーン上の物体位置検出センサにより指先位置検出を行ったが、位置検出センサの時間遅れがあった為、昨年度開発した光学センサを組み合わせて指先位置を検出する方式とした。力覚の有無、直接指示、間接指示環境の4種類のパターンにおいてポインティングや物体の側面のなぞり実験を行ったところ、直接指示の方が作業時間が短いことが明らかとなった。今後この違いの生じる理由を明らかにする予定である。また、視覚提示との組み合わせのデモンストレーションの一環として、レーザーレンジファインダを用いた遠隔物体を触ることが出来るシステムを構築した。このシステムはレーザーレンジファインダによって得られた遠隔物体までの距離情報から、力覚提示装置側で設定したバーチャルな棒をダイヤル式のインタフェースによって伸縮させる。さらに小形シースルーディスプレイを搭載し、CGを重ねて表示することで棒の長さが直感的に分かる。海外の展示会や学会においてデモンストレーションを行い、9割の参加者が力覚を認識できることが出来たことから、初心者でも低自由度力覚提示装置による情報提示が有効であることが確かめられた。 最後に2自由度力覚提示装置をユーザの手と一緒に動かすことで、本来の可動範囲を超える大きさのバーチャル物体を触るシステムを開発した。円、三角形、四角形、多角形の側面をなぞる評価実験を行い、ほぼ違和感無く触れることが明らかとなった。ただし、装置上の指先の可動範囲外周では、それ以上外側に向いた力覚が提示できないため、その場所に行かないような工夫が必要であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
装置の開発およびソフトウエアも開発が終わり、予想通りの実験結果も出ている。デモンストレーション用の機器も出来上がり、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年のまとめに向けて評価実験を進める。とはいえ、実験条件が膨大になるため、重要な要件を見極めながら優先順位を付けて実験を進める予定である。
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Research Products
(4 results)