2012 Fiscal Year Annual Research Report
非接地型低自由度力覚提示装置によるバーチャル物体表現に関する研究
Project/Area Number |
22500103
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
矢野 博明 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80312825)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バーチャルリアリティ / 力覚提示 / 非接地型 / 力覚レンダリング / 擬似力覚 / ハプティックインタフェース |
Research Abstract |
非接地1自由度力覚提示装置とテーブルトップディスプレイを組み合わせたシステムを用いて、視覚と力覚の提示位置を一致させた直接指示と両者を分離した間接指示環境による操作性の調査を行った。バーチャルな円環をなぞる実験を行い、その際の軌跡や時間の他に、指先の圧力、指の筋肉の筋電位を計測した。軌跡や時間については直接指示、間接指示の間に有意差はなく、力覚提示装置を用いることで両者のパフォーマンスに差がなくなることが明らかになった。また、圧力、浅指屈筋の筋電位については、直接指示が有意に小さくなった。これは長時間の作業による疲労に差が出てくる可能性が示唆された。 一方、前年度やり残したユーザの可動範囲を制限することによる影響を調査した。定規を使うように装置の可動範囲を制限することで、物体認識精度が向上するかどうかを実験によって評価した。実験の結果、定規と力覚提示装置を用いることで、正確なポインティングが行えるとともに、一定の軌跡で平面上を移動させることで、フリーハンドでは気が付かない提示物体の詳細な形状情報を知覚可能であることが明らかとなった。さらに、従来は立方体のような切り立った側面を持つ物体の形状を表現すると、急に大きな力が加わるため不自然な振動が発生した。これを回避するレンダリングアルゴリズムとして応答性を下げる方法や力覚の計算に用いる形状モデルに垂直面との違いを認知されない斜面を持たせた方式の2つの方式を開発した。これにより振動を抑制するだけでなく、側面の任意の高さの位置をなぞることを可能とした。 最後に、本方式で減らした反力ベクトルの自由度を視覚的に補う方式として視覚と力覚のモデルを別に持たせた擬似力覚環境を開発した。特に従来、回転力に関する研究例が少ないため、回転トルクの提示手法を開発し、力覚提示装置と擬似力覚を組み合わせることで相乗効果が得られることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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