2012 Fiscal Year Annual Research Report
海馬神経新生の制御による産後・周産期うつ病の治療法の確立
Project/Area Number |
22500291
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北畠 康司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80506494)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 海馬 / 神経新生 / うつ病 |
Research Abstract |
うつ病は情動に障害をもたらす重要な疾患であるがその発症メカニズムはよく分かっていない。近年、成体海馬における神経新生が抗うつ薬の作用発現に重要であるという報告がなされ注目を浴びている。申請者はこの神経新生を制御する重要なファクターであるsFRP3に注目し、抗うつ薬作用において果たす役割について調べた。 まず抗うつ薬投与をうけたマウスの海馬では、sFRP3発現量は投与後6時間で約50%まで低下し、その後数週間かけて徐々に回復することがRT-PCR, in situ hybridizationの両方で確認された。しかもこの効果は選択的セロトニン阻害薬だけでなく三環系抗うつ薬においても同様の結果であることが分かった。また尾懸垂試験ならびに強制水泳試験などの抑うつ行動に関する行動実験において、sFRP3ノックアウトマウスは抗うつ薬投与を受けた野生型マウスと同じ行動表現型を示した。 この結果は‘抗うつ薬の長期投与はsFRP3の発現量減少を引き起こし、sFRP3による抑制が減弱して海馬神経新生が活性化されることによって抗うつ作用を起こす’という仮定を強く支持するものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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