2012 Fiscal Year Annual Research Report
INI1蛋白不活性化の有無からみた中枢神経系ラブドイド腫瘍の臨床病理学的研究
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22500319
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
平戸 純子 群馬大学, 医学部, 准教授 (60208832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮永 朋実 群馬大学, 医学部, 助教 (30455951)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | brain tumor / rhabdoid tumor / INI1 / epithelioid glioblastoma / rhabdoid glioblastoma / AT/RT / BRG1 |
Research Abstract |
中枢神経系ラブドイド腫瘍についてINI1蛋白陰性化を示す群とINI1蛋白が保持された群について臨床病理学特徴を明らかにすることが目標であった。陰性化群はすべてatypical teratoid/rhabdoid tumor(AT/RT)の範疇に入る腫瘍であった。また、INI1蛋白陽性のグリオーマとともにINI1陰性のAT/RTに類似した腫瘍要素が出現した症例が2例あり、グリオーマ要素はそれぞれhigh grade gliomaとependymomaであった。これらの腫瘍はグリオーマ要素がparent tumorであり、これにINI1遺伝子の不活性化が生じINI1蛋白の陰性化、ラブドイド腫瘍が発生した可能性が高い。1例についてarray CGH法で検索したところ、染色体の異常は2つの要素で一致しており、22qの欠失が両者に認められた。今後INI1遺伝子の変異について検索する予定である。 INI1蛋白様陽性群では、epithelioid/rhabdoid glioblastoma(ER GBL)群と組織形態や免疫組織化学的マーカーの発現様式がAT/RTに類似している群が認められた。通常の星細胞腫要素とER細胞からなる要素が混在していた1例についてarray CGH法で解析したところ3番染色体の特定の領域の欠失がER細胞からなる要素のみに認められた。星細胞腫がparent tumorの可能性が考えられる。INI1陽性AT/RTが疑われる症例3例について、BRG1の免疫染色を行ったが欠損は見られなかった。このうち2例は早期に再発し腫瘍死し、AT/RTと同様の非常に悪性度の高い腫瘍であった。このような症例の診断を確定するためには、SWI/SNF chromatin remodeling complexに属する多種類の遺伝子異常を検索する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)