2011 Fiscal Year Annual Research Report
10分間の運動プログラムが小学生の体力・運動能力、学力に与える効果について
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22500533
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
小川 宏 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (50224118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 知高 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (50114004)
菅家 礼子 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (90134155)
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Keywords | 体力向上 / 運動プログラム / 小学生 |
Research Abstract |
福島県が平成18年度より県内の小学校で実施している「運動身体づくりプログラム」導入から6年が経過した。このことを踏まえ、本研究は、文部科学省が全国的に実施している「体力・運動能力、運動習慣等調査」結果や、各小学校で実施している学力テストなどとの関係から、運動身体づくりプログラムの継続的な実施が児童の体力・運動能力、さらに生活面や学力に与える影響について明らかにすることを目的としている。 本年度は、3年間の研究期間の2年目であり、昨年度、1年目に実施した抽出校での体力テストデータと、1年後に同校で実施した体力テストデータを比較し、年間の向上経過を調査することとした。 福島大学附属小学校は、福島県が全県下で実施している「運動身体づくりプログラム」発祥の地でもあり、全ての学年、クラスで運動プログラムを毎回実施している小学校である。この小学校に入学した児童が運動プログラムを継続して行うことによって、どのように体力・運動能力を向上させていくのか、また運動能力の向上と学力、および生活習慣との関連が見られるのかについて検討する。また、今年度は福島県教育委員会と連携し、福島県内の小・中・高等学校で実施された体力テスト結果データを収集した。このデータを用いて、福島県内各地域で運動能力の差が見られるかどうかについて検証を進めている。昨年3月に大震災があったため、浜通りおよび中通りの地区では、震災や放射線の影響で十分な屋外活動ができない状況にあった。この状況下で福島県の子どもたちの体力が地区によってどのように影響を受けたかについて調査を進めているところであり、最終年度にまとめて発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1年目に実施した体力テストが3月だったため、1年後の変化をみるため本年度も2月下旬に体力テストを実施した。しかし悪天候により屋外での体力テストの延期が続いたため、集計作業に遅れが出た。 また、福島県小中高等学校の体力テストデータを収集できたものの、人数データの収集に時間がかかってしまったため、分析作業に遅れが生じた。最終年度に分析作業がずれ込んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、現在作業中の抽出校および福島県内小中高等学校の体力テストデータの分析を早い時期に完了させ、分析結果について、学会で発表する予定である。 3.11の東日本大震災があったことで、福島県内の学校では、体力テストを実施していないところも多い。そのためデータの条件は十分でないが、震災が子どもたちの体力に及ぼす影響を検証できる貴重なデータであるため、比較できるような方法を今後検討していく予定である。
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