2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22500576
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山口 泰雄 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90094531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 克広 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (90405366)
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Keywords | スポーツ政策 / 国際比較 / スポーツ振興 / 先進国 / 開発途上国 / スポーツ支援事業 / 開発 / 健康増進 |
Research Abstract |
わが国のスポーツ政策研究は、海外のスポーツ先進国の情報が不足しており、また開発途上国に対するスポーツ支援事業が期待されている。本研究の目的は、スポーツ先進国のスポーツ振興政策を比較研究誌、開発途上国におけるスポーツ支援の事業とニーズを調査することによって、わが国の開発途上国に対するスポーツ支援モデルを開発することにある。2011年度は、先行研究のレビューと2つのスポーツ法(Austraian Sport Commission Act,New Zealand Sport and Recreation Act)を基にして、スポーツ政策尺度(sport policies index)を開発した。TAFISAとSSF笹川スポーツ財団との協同プロジェクトである国際比較調査において、スポーツ政策尺度を適用し、TAFISA加盟47カ国におけるスポーツ振興政策の重要度と達成度に関する国際比較調査を実施した。これらの研究成果は、国際スポーツ社会学会で研究発表を行い、The Online Journal of Recreation and Sport誌へ投稿し、掲載された。また、47カ国に対する研究成果は、TAFISA Active World 2011: The Global Almanac on Sport for Allとして出版された。また、これまでの日本、韓国、中国におけるスポーツ振興政策の比較研究を国際誌であるJournal of Asiania Sport for Allへ投稿し、審査の後に、掲載された。 途上国調査においては、インドネシアの青少年スポーツ大臣にインタビューを行い、インドネシアにおけるスポーツ振興政策とヴィジョンをヒアリングした。また、インドネシア・スポーツ・フォー・オール協会(FORMI)を訪ね、インドネシアにおけるスポーツ振興体制と同協会の組織機構、振興事業に関するヒアリング調査を行った。インドネシアにおいては、2010年にスポーツ・フォー・オールを振興する民間非営利団体(FORMI)が設立され、2010年に国際統括団体であるTAFISAに加盟した。さらに、2016年のTAFISA Sport for All Gamesの開催地として立候補し、オランダを破り、ジャカルタでの開催が決定している。これから開催施設の整備が進むことになり、国際生涯スポーツイベントの開催により、スポーツ振興を進めようとしている.また、国際イベントの開催ノウハウと人的資源の育成が求められている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2011年度は、これまでの研究成果課からスポーツ政策尺度(sport policies index)を開発し、関係団体との連携・協働により国際比較調査を実施し、その成果を国際学会で発表した。また、研究論文が国際誌(査読有)に掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の課題としては、途上国への支援モデルを開発するために、あと数カ国のヒアリングと実証データの蓄積が必要である。また、途上国への支援モデルにおいては、単独の団体やプロジェクトに頼るのではなく、関係団体・機関との連携・協働が求められていることから、具体的な連携・協働プロジェクトの成功事例を取り上げ、ヒアリングによりその促進要因を探ることが次年度の課題である。
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Research Products
(4 results)