2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子多型の生活習慣病罹患リスクと予防への応用に関する14年間の大規模追跡調査
Project/Area Number |
22500657
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
渡邉 美幸 千葉大学, 大学院・医学研究院, 技術職員 (70571355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪園 靖 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (90302546)
上谷 実礼 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30376371)
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Keywords | 遺伝子多型 / 高血圧 / 高脂血症 / 糖尿病 / 追跡調査 |
Research Abstract |
生活習慣関連疾患関連の遺伝子多型として、エストロゲン受容体、セロトニン5-HT2受容体は、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症などの生活習慣関連疾患に関連する遺伝子として注目されているが、日本人での大規模な縦断研究は行われていない。そこで、本研究では、日本の一般集団約2,600人において、15年間に渡る長期大規模追跡コホートを構築し、これらの遺伝子が、前述の生活習慣関連疾患発症に影響を与えているのか、そしてその影響が、生活習慣や、すでに測定した遺伝子多型と比較して、どの程度であるか明らかにし、また遺伝子同士の組み合わせによる相互作用を予防医学的に評価することを目的とした。本年度は、エストロゲン受容体(PvuII)の測定が終了した。結果として、男性TT型505人(34.6%)、CT型713人(48.9%)、CC型241人(16.5%)、女性TT型415人(34.8%)、CT型573人(48.1%)、CC型204人(17.1%)であった。Hardy-Weinberg Equilibriumについて検討したところ、男性ではp=0.705、女性でp=0.811であり、平衡に矛盾しない結果であった。現在生活習慣との交互作用を含めて、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、高γGTP血症などについて横断的に関連性を検討しているところであるが、女性においてCC型は、TT型に対し、軽度肥満(BMI25以上)の発生に関するオッズ比が1.69と有意であり、さらに検討を加える予定である。
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