2011 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子多型の生活習慣病罹患リスクと予防への応用に関する14年間の大規模追跡調査
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22500657
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
渡邉 美幸 千葉大学, 大学院・医学研究院, 技術職員 (70571355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪園 靖 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (90302546)
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Keywords | 遺伝子多型 / 高血圧 / 高脂血症 / 糖尿病 / 追跡調査 |
Research Abstract |
生活習慣関連疾患関連の遺伝子多型として、エストロゲン受容体、セロトニン5-HT2受容体は、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症などの生活習慣関連疾患に関連する遺伝子として注目されているが、日本人での大規模な縦断研究は行われていない。そこで、本研究では、日本の一般集団約2,600人において、長期大規模追跡コホートを構築し、これらの遺伝子が、前述の生活習慣関連疾患発症に影響を与えているのか、そしてその影響が、生活習慣や、すでに測定した遺伝子多型と比較して、どの程度であるか明らかにし、また遺伝子同士の組み合わせによる相互作用を予防医学的に評価することを目的とした。本年度は、エストロゲン受容体(rs9340799)の測定について、男性1454人、女性1191人分が終了し、生活習慣との交互作用を含めて、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、高γGTP血症などについて横断的に関連性を検討しているところである。男性においてAA型は、GG型に対し、糖尿病(HbA1,6.0超または糖尿病治療薬内服)に関するオッズ比が3.8と関連が示唆され、女性においてAG型は、GG型に対し、高γGTP血症(30IU/1以上)に関するオッズ比が3.1と関連があり、さらに検討を加える予定である。また、前年度に測定が終了した、エストロゲン受容体(rs2234693)については、女性においてCC型は、TT型に対し、軽度肥満(BMI25以上)の発生に関するオッズ比が1.7と関連があることがわかっており、多型単独並びに組み合わせについても検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は遺伝子多型の測定を主として実施しており、測定対象の遺伝子多型の測定順番については変更したが、測定そのものについては特に問題などは生じていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
セロトニン5・HT2受容体の遺伝子多型にづいて、順次測定を進めていくとともに、それぞれの遺伝子多型とその組み合わせについて、生活習慣との交互作用を含めて、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、高γGTP血症などについて横断的、縦断的に関連性を検討していく方針である。
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