2010 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム予防・改善のための咀嚼教育効果の研究
Project/Area Number |
22500765
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
桑野 稔子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (20213647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 広子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (60438190)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 内臓脂肪 / 咀嚼 / 教育 / 摂食関連ホルモン |
Research Abstract |
本研究は、メタボリックシンドロームの予防と改善を目指し、内臓脂肪低減に有用な咀嚼を導入した栄養科学の基礎データを集積し、咀嚼によるヘルス・プロモーションを栄養教育に反映させることを目的とする。 そのために、咀嚼を利用したヒト介入試験を行い、咀嚼と摂食関連ホルモン(グレリンやレプチン)分泌の関連を解析し、肥満抑制およびその治療における“簡便かつ効果的な体重減少法”を確立し、生活習慣病予防・治療のガイドラインの策定に貢献することをゴールとする。 平成22年度は、本研究の概要を静岡県立大学研究倫理委員会に提出し、許可された後、対象者(成人期男性)を募集した。その内、同意が得られた対象者の食生活や健康状態等を詳細に把握するため、身体計測、血液生化学検査、食事調査、血圧、食生活・生活習慣アンケート等、アセスメントを実施した。 その結果、対象者(男性、46.8±5.6歳)は、メタボリックシンドローム該当者が約半数、肥満(BMI25以上)の割合が約4割弱であった。一方、自己申告である20歳時BMIの肥満の割合は約1割であった。平成21年国民健康・栄養調査の40歳代男性の肥満の割合は36.2%であり、本研究対象者は、これより大幅に肥満の割合が高かった。食事調査の結果より、対象者の摂取エネルギーは、「日本人の食事摂取基準」(2010年版)30-49歳・身体活動レベルI・男性の推定エネルギー必要量2300kcal以上の者は約4割いた。アンケート結果より、普段の食事の速度は、速い者が約6割、良く噛んで食べる者が数パーセントであり、朝食に費やす時間は10分、昼食は15分、夕食は20分が最も多い割合であった。今後、更に摂食関連ホルモンの分析を進め、検討を行い、ヒト介入試験に向けての準備を実施する。
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Research Products
(4 results)