2011 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム予防・改善のための咀嚼教育効果の研究
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22500765
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
桑野 稔子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (20213647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 広子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (60438190)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 体脂肪率 / 咀嚼 / 摂食関連ホルモン / 食前ガムチューイング |
Research Abstract |
本研究は、メタボリックシンドロームの予防と改善を目指し、内臓脂肪低減に有用な咀嚼を導入した栄養科学の基礎データを集積し、咀嚼によるヘルス・プロモーションを栄養教育に反映させることを目的とした。 そのために、咀嚼を利用したヒト介入試験を行い、咀嚼と摂食関連ホルモン(グレリンやレプチン)分泌の関連を解析し、肥満抑制およびその治療における"簡便かつ効果的な体重減少法"を確立し、生活習慣病予防・治療のガイドラインの策定に貢献することをゴールとする。 対象者は、平成22年度に募集し、研究同意が得られた71名(平均年齢47.1歳)とし、栄養アセスメントのみを実施する対照群(n=29)と栄養アセスメントと毎食・食前に10分間のガムチューイングを3カ月間実施する介入群(n=31)の2群に分けた。 栄養アセスメントは、食事調査(自記式食事歴法質問票)により、エネルギー・栄養素等摂取量、食品群別摂取量)、身体計測(身長、体重、BMI、体脂肪率、腹囲、上腕周囲長、上腕皮下脂肪厚)、咀嚼能力の評価(咀嚼能力判定ガム:ロッテ)による咀嚼能力評価)、血液生化学検査(血清中レプチン・血漿中グレリン濃度の測定)、生活習慣調査を実施し、介入前、介入直後、介入終了1カ月後に実施した。現在、栄養アセスメント結果を詳細に分析している。 平成23年度は、ガムチューイングの介入の有無による検討を食事調査から行った。介入群においては、対照群に比較し、介入終了1カ月後では、摂取エネルギー、炭水化物および酒類摂取量が有意に低値を示した(p<0.05)。 平成24年度には、全ての解析を行い、食前ガムチューイングが摂食抑制効果を発揮する可能性があるのかを解明する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は、食前ガムチューイング介入試験を計画通りに進めることができた。平成24年度にデータの分析を引き続き行い、全てのデータ解析を実施し、食前ガムチューイングが摂食抑制効果を発揮する可能性があるのかを解明する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、平成23年度の介入試験の3回のアセスメントの結果を詳細に分析する。生体試料(血液等)については、既に分析を行っており、今年度中に全てのデータの解析を終え、解析結果をまとめ、論文化に入る予定である。以上のことから、咀嚼と摂食関連ホルモン分泌との関連や肥満抑制メカニズムの検証をする。
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Research Products
(8 results)