2012 Fiscal Year Annual Research Report
慢性肝疾患におけるn-3系由来脂質メディエーターの線維化抑制機構
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22500768
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
川上 貴代(笹川貴代) 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (10254567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯浅 明子(小島明子) 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (90295709)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 慢性肝疾患 / オメガ3脂肪酸 |
Research Abstract |
我々は、慢性肝疾患における肝線維化における脂質栄養因子の影響について検討している。肝星細胞でのEPA等由来の脂質メディエータの影響については未だ明らかな結果は得られておらず、炎症収束に働く新規n-3系生理活性脂質の肝線維化での機構は未解明である。これまで動物レベルでのNASHモデルラットでの肝炎症にかかるEPA投与が及ぼす肝炎および肝線維化への影響を予備実験にて観察したところ、線維化に対しては影響ないものの軽度の炎症改善がみられ、肝炎症に何らかの効果があるものと考えられた。今年度はNASHモデル動物におけるEPA,DHA等の影響と、オメガ3系脂肪酸由来の脂質メディエータに関して、肝星細胞やマクロファージ等免疫担当細胞におけるレゾルビン等の影響を検討することを目的とした。まず肝炎症にかかるEPA投与が及ぼす肝炎および肝線維化への影響を確認するため、NASHモデルラットでの高EPA含有油脂(Seal oil)投与群,コントロール群にて飼育後、血液生化学検査値、肝組織学的染色での評価等を行った。その結果、高EPA含有油脂群においてコントロールに比較してNASH activity score(NAS)の有意な低下を示し、炎症に何らかのかかわりがあることが示唆された。次に肝星細胞において、レゾルビン等の影響を検討したところ、細胞内コラーゲン量の低下が観察された。肝マクロファージであるクッパー細胞の検討においては、樹立マクロファージ様細胞における各種刺激因子レゾルビン、プロスタグランジン等脂質メディエータ添加時での細胞増殖、ビーズ法による細胞貪食能への影響を観察したものの、明らかな差は観察されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)