2012 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患における脂肪酸交換表を用いた栄養教育効果の検討
Project/Area Number |
22500789
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Research Institution | Chugoku Gakuen University |
Principal Investigator |
川上 祐子 中国学園大学, 現代生活学部, 教授 (20321200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真鍋 芳江 中国学園大学, 現代生活学部, 准教授 (60331823)
北島 葉子 中国学園大学, 現代生活学部, 助教 (60351970)
川島 愛子 中国学園大学, 現代生活学部, 講師 (70563617)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 脂肪酸 / 炎症性腸疾患 / 栄養食事指導 / 食事調査 / QOL / 自己効力感 |
Research Abstract |
本研究では脂肪酸交換表を作成し、その有効性を患者の血中脂肪酸等の測定や自己効力感やQOLのアンケート調査をすることにより検討した。昨年度は初年度作成した脂肪酸交換表を、実際に患者に活用していただくように使い方の説明を行ない、n-3系多価不飽和脂肪酸を摂取する効果について栄養食事指導を行なった。同時に脂肪酸交換表使用前の脂肪酸測定用並びに検査用採血と食事調査、QOL調査、自己効力感調査を行った。約1年後には、同様の採血と調査ならびに脂肪酸交換表の利用に関するアンケート調査を行った。 対象患者はクローン病患者23名と潰瘍性大腸炎患者19名であった。 調査結果として、脂質摂取量は対象群(1.0±0.3g/kgIBW)に比して、クローン病患者(0.5±0.3g/kgIBW)と潰瘍性大腸炎患者(0.6±0.3g/kgIBW)共に総脂肪摂取量が少なく、脂質エネルギー比率は対象群(29.6±6.9%)に比して、クローン病患者(17.5±6.9%)と潰瘍性大腸炎患者(18.9±5.5%)であった。n-6系多価不飽和脂肪酸のみならずn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取も減少していた。23年度と24年度の比較では、制限の厳しいクローン病では変化が見られなかったが、潰瘍性大腸炎で有意差はないものの、脂質摂取量の減少とn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取増加傾向がみられた。両疾患共に、血漿リン脂質脂肪酸組成においては、本年度も昨年度と同様の結果が見られた。炎症性サイトカインであるTNF-αではクローン病患者では63.6%、潰瘍性大腸炎患者では73.7%の患者で減少が認められた。自己効力感に関しては、自己効力感の高さと脂肪摂取との間に相関がみられ、自己効力感が高いほど脂肪摂取量が少なかった。脂肪酸交換表については参考になったと回答した割合は95%で、脂肪酸の質や量について理解力が深まったとの回答がみられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)