2012 Fiscal Year Annual Research Report
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22500874
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
若林 文高 独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, グループ長 (30158589)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 分光学 / 簡易分光器 / 科学教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
本年度は最終年度として、これまでの研究の総仕上げとして、実験方法の再検討と得られた結果の整理、およびさらに簡便で効果的な演示方法の検討を中心に行った。 これまでコンパクトデジタルカメラやWEBカメラを利用してスペクトル撮影を行ってきたが、今年度はこの方法をより精度の高いものとして市販の汎用WEBカメラでも良質のスペクトルが撮影できるようになった。また、iPadのカメラ機能と液晶画面を利用して、DVD分光器とiPadだけで観測スペクトルを演示できる方法を開発し、講座や講演会などで演示をより効果的に実施できるようにした。実際にこの方法で博物館の展示場で入館者に各種光源のスペクトルをその場で見せながら展示解説を行ったり、数十名規模の比較的小さい一般会場での公開講座でスペクトルを見てもらいながら講演をして、その効果を確認した。この方法は、DVD分光器をiPadのカメラ部分に両面テープで取り付けるだけで実施でき、非常に簡便でかつ比較的大型の表示画面でスペクトルが見られるという演示効果の高いものである。 観測スペクトルの解析では、改良した潜望鏡型DVD分光器と高解像度のコンパクトデジタルカメラで撮影した太陽光スペクトルを詳細に分析して観測されるフラウンホーファー線の詳細な同定を行い、明瞭な水素やナトリウムの暗線をはじめ、鉄やマグネシウムなどによる多数の微細な暗線も波長精度良く観測されていることがわかり、DVD分光器が教材や“簡易測定器”としての利用価値が高いことを再確認した。 観測されたスペクトル画像および得られたスペクトルチャートのついては整理を進めており、教材としての公開を目指している。また、分光学実験の教育プログラムを検討し、新年度になるが、その内容で博物館での実験教室、大学などでの講座で実施する予定になっている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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