2011 Fiscal Year Annual Research Report
氷河地形と氷河流動モデルのカップリングによる日本の後期更新世氷河作用復元
Project/Area Number |
22500981
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
澤柿 教伸 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 助教 (70312410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 悌二 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (40240501)
平川 一臣 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 特任教授 (40126652)
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Keywords | 氷河地形 / 第四紀 / 日高山脈 / 氷河流動 |
Research Abstract |
本研究では,氷河地形と氷河流動モデルとをカップリングさせることにより,より客観的でリアリスティックな氷河像を復元することを目的としており,平成23年度に以下の研究を実施した。 ■3D数値氷河地形分布図の作成■ 1)平成22年度に引き続き,ALOS衛星画像・航空写真・国土地理情報をもとに,氷河作用が働いた範囲に関連する地形を地理情報システムおよびデジタル図化機によって抽出し,GIS上でデジタルマッピングし,さらにそれらを3D化した。 2)ついで,平成22年度に開発した手順に従い,氷河流動モデルや気候変動モデルとカップリングできるように編集作業をすすめた。 ■地形による氷河分布復元と氷河流動モデルとのカップリング■ 1)平成22年度に開発した個々の氷河における平衡線高度を算出するための計算モデルに対して,デジタル3D化したインベントリー情報を適用しつつ,計算モデルの改良をすすめた。 2)計算モデルによって算出される涵養域/消耗域比について,マッピングデータとの比較によってその現実性の検討を行い,計算モデルにフィードバックさせた。 3)スイスアルプスや北欧の現成氷河データを用いて,計算モデルの妥当性を検討した。 ■成果の発表■ 1)日高山脈の氷河復元に必要となる地質現象の解釈について論文にまとめ出版した。 2)GISを用いた3D地形解析および氷河変動復元の手法について論文にまとめ出版した。 3}GISを用いた日高山脈の氷河の3D復元手法,ならびに開発した氷河流動モデルの概略について,学会で口頭発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データープロセッシングの方法についてはほぼ計画通り確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は得られたデータの解釈と議論を行い,学術誌に公表して真価を問う段階にはいる。
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Research Products
(4 results)