2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510016
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
馬場 光久 北里大学, 獣医学部, 准教授 (70286368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞家 永光 北里大学, 獣医学部, 講師 (00453514)
高松 利恵子 北里大学, 獣医学部, 講師 (90327461)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 長伐期施業 / 大気由来の窒素沈着 / 窒素飽和 / 窒素無機化 / 土壌呼吸 / 物質収支 / 溶存有機態窒素 / 溶存有機態炭素 |
Research Abstract |
長伐期施業の進められているスギ林あるいはスギ-ヒノキアスナロ(ヒバ)林において大気由来の窒素沈着の物質循環に対する影響、およびヒバを含めた下層植生の物質循環の役割を明らかにすることを本研究の目的とした。 スギ林における溶存有機態窒素移動量は深さ0cmにおいて204 mg m-2 yr-1と無機態窒素移動量の1450 mg m-2 yr-1の14%であった。スギ林では深さ10cmにおいて無機態窒素移動量は836 mg m-2 yr-1と減少したが、深さ90cmおいては1690 mg m-2 yr-1と増加した。このことから、下層植生の窒素吸収による移動量の減少効果が限定的であることが示唆された。一方、スギ-ヒバ林では有機態窒素移動量が深さ0cmにおいて158 mg m-2 yr-1と無機態窒素移動量の623 mg m-2 yr-1の25%であった。スギ-ヒバ林では深さ10cm、90㎝において無機態窒素移動量が244 mg m-2 yr-1、57.2 mg m-2 yr-1と減少したが、無機態窒素移動量に対する割合は24~25%であった。スギ-ヒバ林ではヒバの植栽密度が高いこと、下層植生の現存量がスギ林に比べて相対的に多いことから、窒素吸収による移動量の減少が大きかったと考えられた。また、無機態窒素移動量が減少したため、溶存有機態として移動する窒素の割合がスギ林に比べて相対的に高かったと考えられた。 また、スギ-ヒバ林における土壌呼吸量はスギ林に比べて2倍以上多く、ヒバや下層植生の影響が推察された。しかし、溶存有機炭素移動量は5%水準で有意差は認められなかったが、スギ林の深さ0cmにおいて7280 mg m-2 yr-1とスギ-ヒバ林の4400 mg m-2 yr-1よりも多かった。この要因については今後検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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