2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510091
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
中野 隆史 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (00257867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 武弘 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (00319534)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境技術 / 水質汚濁・土壌汚染防止・浄化 / 抗生物質 / 医療廃液 / 電気分解 / 抗ウイルス薬 |
Research Abstract |
電気分解の原理を応用した医療廃液の不活化技術を確立するため,最終年度である今年度は以下の点について検討し,成果を得た。 (1.抗菌薬含有医療廃液の不活化について)ベンチトップスケール実験において,各系に含まれる代表的な抗菌薬単剤およびその混合物に対して電解による処理を行った結果,すべての試料において抗菌活性の不活化効果が見られた。さらに代表的な薬剤について分解過程を明らかにした。この結果より抗菌薬含有医療廃液を電解で不活化できる可能性が示された。本成果は原著論文としてまとめ,発表した。 (2.抗インフルエンザ薬の不活化について)抗インフルエンザ薬であるオセルタミビル(タミフル)について,電解によって不活化できるか確認するため,HPLC(高速液体クロマトグラム)による解析,ウイルスノイラミニダーゼ阻害活性の不活化等を指標として評価した。その結果,プロドラッグであるオセルタミビルリン酸塩,およびその活性代謝物の両者において不活化効果が見られた。この結果は論文原稿としてまとめて投稿し,現在査読を受けているところである。 (3.電解による医薬品不活化における夾雑物の影響)電解による医薬品の不活化において,昨年度は尿に含まれる有機物等の影響について論文として発表した。本年度は医療廃液に含まれる可能性があり,かつ電解で発生する有効塩素を不活化する効果が高いタンパク質の影響について明らかにした。本結果は1.について発表した論文の内容に含めて発表した。 (4.電解の医療応用に関して)本研究の発想の端緒となった,食塩水電解産物が持つ殺菌効果について,消毒薬抵抗性細菌である抗酸菌に対する効果について明らかにし,論文として発表した。 ☆下欄以外の成果:ヨーロッパ特許出願中1件 ★連携研究者:大阪医科大学・医学部・助教:呉 紅
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Application of electrolysis to inactivation of antibacterials in clinical use.2013
Author(s)
Nakano, T., Hirose, J., Kobayashi, T., Hiro, N., Kondo, F., Tamai, K., Tanaka, K., and Sano, K.
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Journal Title
Ecotoxicology and Environmental Safety
Volume: 90
Pages: 98-102
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Disinfective process of strongly acidic electrolyzed product of sodium chloride solution against Mycobacteria.2012
Author(s)
Matsushita Yamamoto, T., Nakano, T., Yamaguchi, M., Shimizu, M., Wu, H., Aoki, H., Ota, R., Kobayashi, T., and Sano, K.
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Journal Title
Medical Molecular Morphology
Volume: 45
Pages: 199-205
DOI
Peer Reviewed
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