2012 Fiscal Year Annual Research Report
原子状窒素により処理された化合物半導体表面構造の検討
Project/Area Number |
22510117
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
大竹 晃浩 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (30267398)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 希薄窒化半導体 / 表面再配列 / 分子線エピタキシー / ガリウムヒ素 |
Research Abstract |
本研究では、窒素活性種を照射したガリウムヒ素(GaAs)表面の構造と電子状態を原子レベルで評価することにより、GaAs結晶中への窒素(N)原子取り込みのメカニズムを解明し、高N濃度のGaNAs結晶作製に向けた指針を得ることを目的としている。 本年度は、昨年度までのGaAs(001)表面の窒化の結果を踏まえ、極性面である(111)Aおよび(111)B表面の窒化を行った。MBE法によって作製した(111)A-(2x2)および(111)B-(2x2)表面に460-580℃の温度で窒素の照射を行い、表面の周期性をRHEEDで確認した後、XPSによって表面の組成を評価した。 (111)A表面の場合、580℃でAs分子線を照射しない条件下で窒化を行った際に(2√3x2√3)構造が出現し、それ以外の条件下では(1x1)構造が観測された。窒素の吸着量は基板温度やAs分子線の有無に強く依存せず、(001)の場合と同等かそれ以下であった。 (111)B表面の場合は、表面における窒素の挙動は基板温度とAs分子線の有無に強く依存する。比較的低温でAs分子線を照射した場合には、窒素はほとんど吸着せず(2x2)表面が保持される。一方、540-580℃において、As分子線無しで窒化した場合にはGaN(0001)面が形成された。 窒化した(111)A, (111)B表面上でのGaAsの再成長も試みた。(001)表面の場合には、0.2ML以上の窒素が吸着した表面では三次元成長が起こるが、(111)A面の場合、0.25MLを超えた窒素が吸着した表面上であってもGaAsは二次元成長する。また、GaNが形成されたGaAs(111)B表面上でもGaAsは二次元成長することがRHEED観察より明らかとなった。以上の結果から、GaAs{111}面を使うことによって高濃度のNをδドープできる可能性が示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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