2010 Fiscal Year Annual Research Report
フェイルセーフ設計を用いた高齢者の日常生活モニタリングシステム
Project/Area Number |
22510185
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Research Institution | Nagano Prefectural College |
Principal Investigator |
加藤 麻樹 長野県短期大学, 生活科学科, 准教授 (00312166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下平 佳江 長野県短期大学, 生活科学科, 助手 (80261098)
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Keywords | 安全情報 / 高齢者 / モニタリング / フェイルセーフ / インターネット / 加速度 / 建具 / コンピュータ |
Research Abstract |
これまでネットワークに関心が低かった高齢者の住居へのインフラ整備ではそのモチベーションが必要となる.当該年度は,高齢者のコンピュータ利用におけるモチベーションとして趣味と健康を取り上げ,高齢者が興味を持つとされるコンテンツの提供手段としてメーリングリストおよびメールマガジンの作成を行い,定期的な情報提供を可能とする人的ネットワークを構築した。長野県長野市の福祉施設を拠点として参加希望者を募り,主に健康に関する情報として,対象地域で採集できる薬草をとりあげた.特に文献等による情報収集の他,いわゆる経験則による知識をブログやメーリングリストにより共有することで,高齢者の情報アクセシビリティ要因であるモチベーションを高めることを可能せしめた. 高齢者の生活上の正常状態を示す尺度の一つとして,対象高齢者宅に設置したコンピュータの使用頻度を面接により聞き出したところ,コンピュータ利用者と携帯電話利用者とに分かれ,それぞれ主たる使用が限定されることが分かった.そこでサーバ側では対象者の使用機器に依存しない情報の提供が必要となる.ただいずれも頻度は低くなく,毎日利用されている場合が多いことから,その途絶が異常を知らせるシグナルとしての役割を担う可能性が示された.次年度以降の主体的な情報発信をトリガーとするモニタリング技術において,情報端末の操作そのものをフェイルセーフ指標として用いることで,モニタリング精度を向上させることが期待される.
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