2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22510199
|
Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
竹内 由香里 独立行政法人森林総合研究所, 気象環境研究領域, チーム長 (90353755)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平島 寛行 独立行政法人防災科学技術研究所, 雪氷防災研究センター, 主任研究員 (00425513)
鳥田 宏行 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林環境部, 研究主幹 (50414264)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 雪氷災害 / 雪崩 / 森林 |
Research Abstract |
新潟県妙高山域の幕ノ沢では雪崩の発生日時を検知するために地震計などによる雪崩のモニタリング観測を継続しているので,2012年1月29日7時55分に大規模な乾雪表層雪崩が発生したことがわかった.4~5月にかけて雪崩堆積物(デブリ)を調査した結果,厚く堆積したデブリは無く,雪崩が発生区からまっすぐ流下したことに加え,これまで雪崩が起こる度に折れ曲がったが,切断されたことは1度も無かった検知用のポールが2本とも切断されたことから,この雪崩は高速で流下した煙型の乾雪表層雪崩であったと推測した. 幕ノ沢では,雪崩の発生した場所(発生区)へ行って積雪を調査するのが困難なため,気温や降水量などの気象データから発生区の積雪状態の変化を連続的に計算する数値モデル(積雪変質モデル)を使って,これまでに観測できた5件の雪崩各々について雪崩の発生要因を推定した.このような研究には,気象データから広範囲の雪崩発生危険度を予測する技術開発につながるという意義がある. 2010-11年冬期に岩手山西斜面で2件の大規模な雪崩が発生し,広範囲の森林が倒壊した.幕ノ沢と岩手山の雪崩を比較して森林の減勢効果の解明につながるデータを得るために,昨年度の予備調査に続き本年度は雪崩で亜高山帯林が倒壊した状況を詳細に調査した.また,写真や気象データを収集,解析し,雪崩は標高1730 mの樹林限界より高いところで2010年12月31日~翌1月1日の強い降雪時に発生した乾雪表層雪崩であると推定した.このような事例を積み重ねて,雪崩災害の軽減にはどのような森林がよいのかを示すことで,森林管理や災害の軽減に役立つと期待できる.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)