Research Abstract |
「ゲノム支援」によるexome sequencingでは、平均depthが200以上、マッピング率70%前後と良好な結果であった。 検出された全variantは、134,459(GS_MUD)、232,488(GS_MES)、120,423(TK_MUD)、291,224(D_cont)であった。平均SNP quality>=50,平均supporting read>=10,AF>=0.3でquality controlを行い、segmental duplicationの除去、同義置換の除牽により、それぞれ、13,453, 16,003, 11,773, 29,175のvariantの種類が得られた。これは遺伝子の種類では、6,957, 7,775, 6,107, 12,791であり、過半数のRA症例で検出された遺伝子の種類は、3,952(GS_MUD),3,855(GS_MES),2,258(TK_MUD)であった。 過半数のGS_MUDとGS_MESに共通でD_contで3例以下のものは239遺伝子であり、過半数のTK_MUDにも共通でD_contで4例以下のものは27遺伝子であった。現在、P_contの結果を参考にしてサンガー法によりvariantの確認を行っているが、ある遺伝子では、ムチランス型17例と健常人対照群46例を比較したとき、P=0.046、OR=3.8,95% CI=O.98 -18.2(dominant mode)が得られた。近傍のSNVとのハプロタイプで比較した場合は、p=0.0041が得られた。 RA感受性遺伝子として報告されている55遺伝子・領域における非同義置換のvariantを調べたところ、症例数が少ないため有意なp値は得られていないが、AIRE、CTLA4、TNFRSF14で頻度差が大きかった。これらの遺伝子ではイントロンや近傍のSNVが感受性アリルとして報告されているが、非同義置換をもたらすSNVがRA発症に関与している可能性も考えられた。
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