2012 Fiscal Year Annual Research Report
日系人日本語変種の成立過程に関する言語生態論的研究
Project/Area Number |
22520466
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渋谷 勝己 大阪大学, 文学研究科, 教授 (90206152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 眞由美 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30186415)
高木 千恵 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (50454591)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 日系人日本語変種 / 移民 / 言語接触 / 言語習得 / 言語融合 / 方言維持 |
Research Abstract |
平成24年度は、次の3つの作業を中心に研究を行った。 1.データのさらなる蓄積と記述。平成24年度は、データの蓄積の十分でないカナダ(研究分担者高木担当)を重点調査地域とし、年度前半にフィールドに赴いて、次の作業を行った。(1)カナダの日本語話者の協力を得て、多様な種類の大量の自然談話データを収録した。(2)カナダの日本語話者に面接し、肯否、ヴォイス、アスペクト・テンス、モダリティ等の文法カテゴリを中心に、自然談話データから記述できる部分を補うための調査を行った。(3)カナダの日本語話者の経験談(ナラティヴ)や、居住地の社会・経済情報、歴史的な資料などを多数収集し、当該国の日系人日本語変種の成立過程を探る作業に備えた。 2.各地日系人日本語変種間の比較とその成立要因の解明。否定、可能、文末詞、丁寧体の4つの言語項目について、ブラジル、ボリビア、カナダ、パラオの各日系人日本語変種の分析結果をもちよって、各地域の日系人日本語変種間の異同を、それぞれの言語事象ごとに細かく確認する作業を行った。また、各変種間で相違点が確認された言語事象について、それがなぜ違っているのかを解明すべく、収集した各種資料を参照しつつ、議論を行った。 3.研究成果の公開。3年間の成果をまとめる報告書を作成し、公開した。当報告書は、これまでの日系人日本語研究を批判的に整理する展望論文1、個別文法事象を分析した論文3、談話資料1、文献目録1からなる。その他、現在、本研究の成果を公開するためのホームページを準備中である。報告書はこのページでも公開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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