2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520531
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三牧 陽子 大阪大学, 国際教育交流センター, 教授 (30239339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 康治 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (30198402)
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Keywords | 初対面会話 / 話題管理 / 接触場面 / 接触経験 / 話題選択スキーマ |
Research Abstract |
1. 研究概要 本研究は、重要さを増す異文化間コミュニケーションに貢献するため、共通基盤が全くない状態である初対面接触場面の会話における話題管理の様相を実証的に明らかにし、母語場面との対照も含め総合的に考察することを目的とする。平成22年度においては、相手文化・話者との豊富な接触経験を有する話者(高接触群)を対象に、接触場面初対面会語データ(15分間)の収集および文字化、話題選択に関するアンケート調査およびインタビューを実施した。 2. 収集データ (高接触群)仕事上あるいは個人的に相手文化と豊富な関係を有する25~36歳の同性社会人(日本において常勤の職業を持つ)同士計20名10ペア。中国語/韓国語母語話者の場合は高校卒業以降に来日した者。 ・日中ペア[日本語母語話者と中国語母語話者] ・日韓ペア[日本語母語語者と韓国語母語話者] 3. 結果 収集したデータをもとに、相手文化の謡口管理スキーマや会語スタイルについて一定の知識や経験知を有することによって会語行動において自文化のスキーマと相手文化のスキーマとを調整した言語行動がみられるかどうかを得られたデータに基づき検証した。その結果、接触場面特有の語題選択行動が確認されたペアがみられたが、さらに、母語場面とは異なる相手文化に特徴的な話題選択行動も観察された。意識調査からも母語場面と接触場面に関する異なった話題管理意識が表出され、接触経験による話題選択行動への影響を実証的に明らかにすることができた。引き続き質的な分析を進める予定である。
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