2012 Fiscal Year Annual Research Report
初級日本語学習者の自主的教室外活動を支援するアーカイブ型教材システムの開発と運用
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22520547
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Research Institution | 東北文教大学短期大学部 |
Principal Investigator |
澤 恩嬉 東北文教大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (50389699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 文生 山形大学, 人文学部, 教授 (00212324)
依田 平 東北文教大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (00369290)
後藤 典子 東北文教大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (50369295)
山上 龍子 東北文教大学短期大学部, その他部局等, その他 (90461722)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 教室外活動支援 / 学習ストラテジー / 学習者主導 / SNSツール / 情報共有 / アーカイブ型 |
Research Abstract |
本研究は、来日まもない初級日本語学習者が教室外活動を行うために自主的に情報収集を行い、また自らの体験を通して得た様々な情報や気づきを記録・蓄積することにより、同じ学習者同士が共有できる、学習者主導のアーカイブ型教材の開発とその効果的な活用法を探ることを目的としている。 研究最終年度である24年度は、前年度までのシステム教材を活用し、学習者の活動を記録しつつ、スマートフォンの普及による学習者の生活環境の変化に合わせ、新たな記録方法の導入を試みた。具体的には、従来のブログ型のシステムに加え、学習者がいつでもどこでもアクセスできるSNSツールを併用することで、学習者ができるだけ活動内容を記録しやすいように工夫した。一つ目は、近年注目されている「Facebook」のグループ機能を利用し、学習者が教室外活動をグループへ投稿、それに他の学習者や学習支援者(日本語母語話者)が日本語または学習者の母語でコメントをする方法を導入したことで、学習者の教室外活動記録の頻度を高めることができた。二つ目は、韓国人学習者の間で頻繁に利用されている、「カカオトーク」というスマートフォン用のインスタントメッセージアプリを使い、普段から学習者同士、または学習支援者との交流を活発に行うようにし、学習者が必要な時に情報を交換できるような環境を構築した。 その結果、学習者のSNSツール使用には、仲間同士の交流を目的としたコミュニケーションの意図が強く、コメントやグループ機能でのやりとりに学習者の積極的な参加がみられた。また、交流を目的とした場合は、同じ母語の学習者同士であっても日本語を使う場面が多くみられた。一方で、情報収集を目的としたやりとりの際には、学習者同士で母語による確認や質問を行ったりするなど適宜言語選択を行っていることが分かった。今後もSNSツールは有効な学習ストラテジーとしての活動が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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