2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530165
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
河野 康子 法政大学, 法学部, 教授 (40186630)
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Keywords | 政治学 / 外交史 / 池田内閣期 / 佐藤内閣期 / 沖縄返還 / 政党政治 / 日米安全保障条約改定 / 事前協議制度と核再持込み |
Research Abstract |
1、まず研究課題との関連で2009年11月発足した「密約に関する外務省有識者委員会」に参加することとなり、報告書の作成に携わった。報告書第4章の「沖縄返還時の核再持込み」の執筆に向けて、外務省開示文書の分析、委員会における討議を行い、2010年3月に報告書を完成した。この報告書は、外務省のウェブ上で公開された。 2、研究課題の全体的な背景となる戦後日本政治外交史について、通史的研究となる『日本の歴史24巻戦後と高度成長の終焉』(文庫改定版)を執筆、刊行した。この執筆のなかで沖縄返還に関する最新の資料を踏まえ返還時の核持込を含む問題提起を行った。 3、先行研究に関するレビューの一環として、書評論文「外交史と安全保障研究との交錯の中で-沖縄施政権返還交渉をめぐる最近の研究動向」を執筆した。ここで、安全保障政策と関連する沖縄問題について、問題の整理と今後の課題を検討した。 4、2010年夏以降、日本外務省による外交文書の大幅な開示を受けて、これらの文書のなかで研究課題に関連する資料を収集し、その解読と分析に努めた。 5、この一連のリサーチに基づいて研究課題と関連する日米安全保障条約改定について、論文「日米安全保障条約改定の歴史的意義」を執筆した。外務省文書を分析することで改定交渉における沖縄問題の比重を確認することができた。 6、佐藤内閣期の沖縄返還問題に関して、日本国際政治学会の共通論題で「沖縄の核再持込みに関する合意について」を報告、討論者、及び会場からの質問に回答、意見交換を行った。
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Research Products
(4 results)