2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境問題における費用分担法と提携形成についてのゲーム論的研究
Project/Area Number |
22530185
|
Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
末松 俊明 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (80216275)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 純彦 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (20194285)
戸田 学 早稲田大学, 社会科学部, 教授 (30217509)
|
Keywords | 協力ゲーム理論 / 環境問題 / 費用分担 |
Research Abstract |
本年度における主要な研究成果は、次の3つである。 1.コア指標の特徴付け 協力ゲームの解を特徴付ける際に用いられている縮小型ゲームを用いて、コア指標が縮小型ゲームに関する整合性をみたすことが明らかになった。また、この縮小型ゲームに関する整合性を含むいくつかの性質によって、コア指標が特徴付けられることが示された。(末松・大平「コア指標と縮小型ゲーム」『経営と情報』24巻2号所収)。しかし、この縮小型ゲームに関する整合性の定義が協力ゲームの解を用いていることが問題点で、今後はこの成果を踏まえ、協力ゲームの解を用いないで整合性を定義して、この新たな整合性を用いてコア指標を特徴付けることが期待される。 2.環境問題への応用 前年度において、Shapley-Shubikの環境汚染モデルに対してコア指標を計算し、この環境汚染モデルにおけるコアの存在問題の本質部分を明らかにしたが、本年度はこのShapley-Shubikの環境汚染モデル を現実の環境問題により適応するように修正することを試みた。しかし現在のところShapley-Shubikの環壕汚染モデルの修正は不十分で、今後はこの修正に成功したのち、修正したShapley-Shubikの環境汚染モデルに対してコア指標を計算し、コアとの関係を明らかにすることが期待される。 3.コア指標を求めるプログラムの完成 これまでに完成している最小平衡集合族を求めるプログラムをもとに、今年度においては、より効率的に最小平衡集合族を求めるプログラムの完成を目指し、いくつかの改良に成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に無理な点がなかったためと思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた研究成果を踏まえて、この研究成果の拡充および発展を目指す。
|
Research Products
(2 results)