2010 Fiscal Year Annual Research Report
特許公報等のテキストマイニングによる「選択と集中」戦略の立案に関する研究
Project/Area Number |
22530261
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
菰田 文男 埼玉大学, 経済学部, 教授 (60116720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸 冬子 東京大学, 情報理工学研究科, 特任助教 (60527828)
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Keywords | 技術経営 / 選択と集中 / テキストマイニング / 太陽電池 / データベース / 特許公報 / 日本企業 / 多変量解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本企業が事業の「選択と集中」を的確におこなうために、技術と市場ニーズを捉えることを可能とする手法を提起することにあり、そのために特許公報や技術文書をフルテキストで解析するテキストマイニング研究を進化させることにある。 本研究の意義と特長は、従来のテキストマイニング研究が多変量解析やグラフ理論などの統計解析手法の洗練や高度化に力点が置かれていたのに対して、企業という実践の場で実用性に力点を置いた手法を目指すという点にある。そのために、特許公報などの技術文書をリレーショナルデータベースの中に取り込み、さらにその中にユーザーがフラグ、コメント、リンク先等を自由に書き込み空間に追加できる「自律分散型の知識共有システム」を作成するというアプローチをとった。このシステムの有効性を実証するために、クラウドコンピューティングサービスのSalesforceの中に太陽電池の特許をインポートし、それに書き込みの実験をおこなった。この書き込みにおいて最も重視したのが「単語セット」である。ある技術用語の中に、競合技術/補完技術/派生技術等を含むことによって、ロジックを付与された単語セットを不断に進化させ眼ことによって企業という実践の場での意志決定に役立つテキストマイニングが可能になると思われるので、この作成を太陽電池についておこなった。このようにして得られたデータを素材として、多次元尺度構成法、コレスポンデンス分析などの多変量解析に含まれる手法や、Q分析などのグラフ理論に含まれる手法を適用し、その妥当性を検証した。 この成果は豊田裕貴・菰田文男『特許情報のテキストマイニング』(ミネルヴァ書房)として2011年3月に刊行され、さらに、いくつかの原稿を経営情報学会などの学会誌に投稿・査読中である。
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Research Products
(4 results)