2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530548
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
諸岡 了介 島根大学, 教育学部, 准教授 (90466516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐原 健真 東北大学, 文学研究科, 助教 (70396414)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 死生観 / ホスピスケア / 在宅ケア |
Research Abstract |
本研究計画最終年度にあたる平成24年度は、これまでの2年間の調査・研究の成果を各方面に発表するとともに、その成果をより広い文脈に位置づける作業を進めた。とりわけ、在宅ホスピス利用遺族に対する調査票調査の結果についてはマスコミ等の諸媒体で取りあげられるにいたった。 本研究計画の調査研究・文献研究の成果につき、今後のさらなる展開へと繋げるべく、以下のような文脈への位置づけを試みた。(1) 平成24年3月に報告書を公にしたところの在宅ホスピス利用遺族調査から明らかになった、終末期体験を中心主題とする現代日本の死生観の実情につき、これを終末期ケア実践に反映させるための考察と検討を行った。(2) このように明らかになった現代日本の死生観の実情につき、海外における類似の研究との比較検討を行った。ここから、イギリスやアイルランドをはじめとした海外における終末期体験研究の実情が判明するとともに、実際に海外の研究者との交流を深め、今後の国際比較研究の端緒を掴むことができた。(3) 日本人の死生観に関する調査研究に加え、文献に基づいた思想史的研究の成果をもって、本研究期間中に起きた東日本大震災に伴い生起してきた現実的諸問題との関連を探る作業を進めた(本研究計画の核をなす一連の調査は、宮城県と福島県を対象地域としている)。すなわち、被災地の現状理解に少しでも与するべく、他分野ではあまり扱われることのない「死者を感じる感性」の問題について宗教学的・思想史的考察を深めた。 上記(1)~(3)はいずれも、平成23年度調査やここまでの文献研究によって示された結果の含意をさらに活かす方途を探ろうとするものであり、理論と実践の両面において多くの可能性、すなわち積極的に引き受けさらに追究すべき課題を見いだすことができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)