2013 Fiscal Year Annual Research Report
バングラデシュの船舶リサイクル過程に関する実証的研究
Project/Area Number |
22530586
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
佐藤 彰男 龍谷大学, 社会学部, 教授 (70249514)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | リサイクル / バングラデシュ / 発展途上国 / 労働問題 / 環境問題 / 解撤 |
Research Abstract |
本助成研究の主たる目的は、バングラデシュの船舶リサイクル過程の現状と問題点を明らかにするというものである。昨年度までの現地調査では、解撤・伸鉄工場の労働者や再生家具職人を対象としたインタビュー等によって、各職種ごとの労働の実態を把握することにつとめてきた。その結果、船舶リサイクル労働者間では、職種ごとに報酬や待遇の格差が大きく、とりわけ解撤・伸鉄労働者においては、低賃金で過酷かつ危険性の高い労働であるだけでなく、就労もきわめて不安的であることが判明した。また一部の職種においては、環流移動や児童労働などが、不安定な低収入をカバーする方策として用いられていることがわかった。 2013年度は本助成研究の最終年度として、主にそれらの質的データを裏付ける量的データの収集にあたった。具体的には、職種ごと時間あたりの報酬の調査、解撤工程における人員配置の変動に関する調査、再生家具製造販売店の経営者・従業者間の縁故関係に関するアンケート調査などを実施した。また解撤量等に関する過去の記録を収集する目的で、関連の資料が完備した英国に渡航し、資料収集活動を行った。 また2013年度のとりわけ後半においては、上記のような調査活動によって収集された量的データとインタビュー調査による質的データとを照合しながら、研究成果をまとめる作業に従事した。質的・量的双方のデータを用いることで、より客観的で緻密な論考の構築が可能になったと考えている。 なお本申請研究による成果にもとづき、これまでに数本の学術論文等を公刊してきた。それらに加え、2014年9月中にはバングラデシュの船舶リサイクル過程と都市問題に関する著書を出版する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)