2011 Fiscal Year Annual Research Report
50年代のアメリカ社会福祉界の変化と黒人社会事業家に対する評価の転換過程
Project/Area Number |
22530603
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
西崎 緑 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (00325432)
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Keywords | ホイットニー・ヤング / 社会事業史 / アメリカ黒人 / 人種問題 / 公民権運動 / 全国都市同盟 / ソーシャル・アクション / 社会事業教育 |
Research Abstract |
平成23年度は、引き続きホイットニー・ヤング関係の一次資料調査を実施するとともに、ヤングに関する原稿を執筆した。 (1)6月末から7月初旬に国外における文献収集として、ワシントンD.C.の米国議会図書館貴重文書部門を訪問し、全国都市同盟関連資料を収集した。この資料は、昨年収集したコロンビア大学のホイットニー・ヤング文書にある都市同盟関連資料を補足するものであり、より系統的かつ組織的な都市同盟の記録が明らかになった。 (2)年度当初困難と思われたアトランタ大学ロバート・ウッドラフ図書館文書館の調査は、11月初旬に可能となり、同文書館において、アトランタ都市同盟関連資料、アトランタ黒人向上協会関連資料、アトランタ大学社会事業学校関連資料、ルーファス・クレメンス文書の閲覧を行い、資料のコピーを得ることができた。この過程でヤングがアトランタ大学社会上事業学校の校長を務めた1954~60年の資料は社会事業学校火災のため焼失した可能性渉高いことがわかった。しかし、アトランタ都市同盟や黒人向上協会資料から、当時のアトランタの黒人コミュニティの状況を知ることができた。また、アトランタ市立図書館オーバン通り分館では、新聞記事の閲覧を行うことができ、黒人系新聞に掲載されたヤングの記事を読むことができた。 (3)これまで収集した資料をもとに、『人物でよむ西洋の社会福祉のあゆみ』ミネルヴァ書房(2012発行予定)の一部として、ホイットニー・ヤングの項を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた現地での一次資料の収集が順調に終了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、資料分析を慎重に行い、評価を行った上で研究をまとめる作業に入る。その結果を紀要に執筆するほか、ホームページで公開することとする。計画については変更の必要はない。
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