2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530628
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
濁川 孝志 立教大学, コミュニティ福祉学部, 教授 (10167562)
|
Keywords | 腰痛 / 介護 / 心理的ストレス / エクササイズ |
Research Abstract |
3年計画の初年度であったH22年度の調査・研究で、1.腰痛と個人の心理状態が密接に関わること、2.また個人によっては、自由意思で腰痛改善エクササイズを日常的に継続するのが困難であることが判明した。そこで本年度は、近隣の介護施設『ところの苑』と提携し、朝の朝礼の時間に職員全体でエクササイズを実施して頂き、その効果を分析することとした。この調査は1年間、すなわち2012年3月末日まで継続実施して、そめ後データを分析する予定である。 またH22年度のデータをもとに、3種類のエクササイズの腰痛予防、改善効果の比較検討を行った。その結果、本研究で提唱している「相撲エクササイズ」が、腰痛の改善という観点からは、もっとも効果があった。また、3種類のエクササイズの心理面への効果に関しては、それぞれ異なる因子に影響を及ぼすという結果が得られた。ただし、この点に関しては被験者数が少なかったため、今後被験者を増やして更なる検討を要する。 さらにH22年度の結果を踏まえて、エクササイズの実施状況と個人のパーソナリティの関連に関しても、今後の検討課題となる。この点を解明して、どのようなエクササイズが腰痛予防に効果的かという側面と、加えてどのようなエクササイズが継続しやすいか、あるいはどのような心理的働きかけが、エクササイズ実施に効果的か、などという点に関しても検討したい。 なおH23年度までの研究成果は、昨年の日本体力医学会、European College of Sports Science(リバプール)で報告した。またH23年度の研究の成果の一部は、学会誌「体力科学」(体力医学会)に掲載された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、調査、研究計画は進んでいる。また研究の仮説を裏付けるデータも得られつつある。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究3年目の来年度は、これまでのデータの集積と分析、さらに研究のまとめの段階に入る。これまでの問題点としては、調査対象者のエクササイズ実施状況にやや難が見られレルが、エクササイズの内容との関連から、この事実自体が一つの知見でもあった。また、この状況をもとに現在、近隣の介護施設との提携がなされており、H24年度に向けて研究の成果をまとめ発表したい。
|