2012 Fiscal Year Annual Research Report
里親養育に関する社会的支援モデルの開発研究ー縦断的・質的調査を中心としてー
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22530643
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
森本 美絵 京都橘大学, 人間発達学部, 教授 (10309122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮里 慶子 千里金蘭大学, 生活科学部, 准教授 (40413330)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 社会福祉関係 / 社会的養護 / 里親 / 社会的支援 / 児童家庭福祉 |
Research Abstract |
里親家庭が置かれている状況を明確にし、社会的支援のあり方を考察するために、継続的調査をすすめ、現段階での整理・分析等を行った。研究成果は、講演、学会発表、論文として公表した。具体的には以下である。 (1)調査協力里親4件を新たに開拓した。(2)昨年に引き続き調査協力里親-委託里親、養子里親、小規模住居型児童養育事業者-を訪問しインタビューを実施した。(3)調査協力里親のうち養子里親(2名)の現時点での調査結果をもとに養子里親の抱える困難及び対処の実際を分析し論文で発表した。(4)昨年に引き続き、滋賀県(以下「県」と略)の里親会全部の実態調査をすすめ、県里親会全体をめぐる現状と課題を論文で発表した。(5)上記(4)の研究成果は県里親会総会で研究代表者が講演し、里親関係者及び行政担当者と意見交流をはかり、里親会の現状認識を共有した。(6)継続的インタビュー調査による幼児期から前思春期の単独事例を再整理・分析し、就学前と就学後の支援の枠組み及び課題を明らかにした。(7)上記(6)の結果は、県全体の中核的里親会の定例会で、研究代表者により「里親はどのような支援をもとめているか」のテーマで、講演・問題提起し、里親等と2度の意見交流を図った。(8)研究代表者は、研究成果を踏まえて県委託・里親会主催の未委託里親研修会で「里親制度のもとで、子どもはどのように成長しているか」をテーマに2度、講演した。(9)県内所在の全部の地域小規模児童養護施設を訪問し、養育のリーダ職員にインタビュー調査をするとともに、担当職員及び施設長にアンケートを実施した。(10)上記(9)研究成果を学会で発表した。(11)SOS子どもの村福岡を訪問し村長とセンタースタッフに養育・支援状況等のヒアリング等をした。 このように研究成果は、里親支援を担う諸団体・施設・機関と講演・学会発表等の方法により共有化を図ることができた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査研究の成果を学会発表、論文発表だけでなく、県内の里親支援を担う諸団体・施設・機関を対象とした講演等を行うことで、研究者と現場との意見交流および里親・里親支援の現状等の共有化を図ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
事例分析により里親支援の具体的なあり方を示し、実際の支援に反映していくために、これまでの調査資料を整理・分析するとともに、補足的な調査を実施する。また、研究成果を県内の里親支援を担う諸団体・施設・機関と共有し、意見交換することで、より有用な・具体的里親支援のあり方を示す。 なお、現在研究を進める上で、特に問題は生じていない。
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Research Products
(4 results)