2010 Fiscal Year Annual Research Report
英国ケアホームにおける施設ケアと医療サービスの連携に関する調査研究
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22530644
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
井上 恒男 同志社大学, 大学院・総合政策科学研究科, 教授 (20367973)
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Keywords | 高齢者 / ケアホーム |
Research Abstract |
介護保険施設のあり方に関する国内政策議論を意識しつつ、ケアホーム入所者に対するケア体制の基本的枠組みと課題に関する文献調査を行うとともに、特に医療サービス面の体制整備の現状と課題について英国実地調査を行った。 1 ケアホームサポートチーム(CHST)‥ロンドン・ランベス地区等を管轄するCHSTを訪ね、ナーシングホームにも専門の高齢看護支援が必要であり、退院後支援の意義もあること等の現状を取材した。また、介護系ケアホームを支援するグロスター市のCHSTでは、体制の弱いケアホームへの役割が大きいこと等を聴取した。 2 スタッフのスキルアップ‥大手事業体のBUPAを訪ね、スタッフ養成は長年の懸案で体系的養成が必要であること等、医療ケア提供の現状や体制上の課題を聴取した。また、ケアホーム研究・実践専門家向けのワークショップに参加し、全国的なスタッフ養成システム(特に有能なマネージャー)に向けた政策議論があることを把握した。 3 入所者への医療ケア‥Care Quality Commissionが全国の実態調査を取りまとめ中との情報を掴み、途中経過を取材した。政権交代に伴いCommissionの役割も変更予定であるが、平成23年夏にもデータが公表される予定。 4 高齢者住宅の実像‥ケアホームに代わる居住場所である高齢者住宅(村)を見学した。幅広い高齢者(健康な者~認知症)が対象であるが、料金が高額なためケアホームと同列に論じるべきか、もう少し検討する必要あり。 ケアホームをサポートするCHSTの役割を確認できたこと、英国でもケアホーム入所者の医療ケアが問題視されていること、スタッフ養成に向けて専門家の関心が高まっていること等を把握できたことは意義深く、我が国の動向と重ね合わせながら追跡調査を行っていく必要がある。また、ワークショップへの参加、併せて保健省エコノミストとの政策情報交換も行えたことは、今後の研究ネットワークづくりにプラスすると思われる。
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