2010 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害当事者とその家族における発達支援ニーズに関する語りの発達心理学的研究
Project/Area Number |
22530729
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
竹内 謙彰 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40216867)
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Keywords | 発達障害 / 当事者 / インタビュー / ニーズ / 質的分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は,発達障害を持つ当事者とその家族の抱える特別なニーズを明らかにすることでより適切な発達支援を作り上げていくための基礎資料を得ることである。具体的には,発達障害を持った当事者(青年期以降)とその家族,ならびに現在学齢期にある発達障害児を持つ家族にインタビューを行い,発達の時期ごとの多様なニーズを掘り起こしつつ整理することを企図した。初年度の実績は,以下の通りである。(1)発達障害を持った当事者とその家族へのインタビューは,当初予定していたよりも少ない人数しか実施できておらず,次年度以降,対象者を拡大していくことにかなり努力を傾注することが求められる。対象者が少ないため,特徴について一定の傾向性に言及することができる段階ではないが,自分自身の心的状態を把握すること自体についての困難感など,当事者による出版物等で語られてきたことと共通した特徴がいくつか見いだされた。(2)学齢期にある発達障害児を持つ家族に対するインタビューは,他の研究グループとの共同をはかりつつ順調に進めることができ,学会での報告も行った。ニーズ把握を行う上で,ある程度実践的に役に立つと思われる発達的変化のパターンを見いだすことができた。(3)当事者ニーズを把握する上で先行研究のレビューを合わせて行っており,一定の論点の整理ができてきたところである。次年度中にレビュー論文として公表することを計画している。なお,質的分析のためのソフトを今回の研究費で購入し,現在,分析に適用を試みているところである。プロトコルデータを再分析することでさらに整理が進むことが期待される。
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