2012 Fiscal Year Annual Research Report
臨床動作法における体験と生理過程の関連性に関する研究
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22530751
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
窪田 文子 いわき明星大学, 人文学部, 教授 (20195506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末次 晃 いわき明星大学, 人文学部, 准教授 (40324892)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 臨床心理学 / 臨床動作法 / 生理的反応 / 体験 |
Research Abstract |
最終年度である本年度は、臨床動作法の弛緩学習における内的体験とその生理過程との対応関係を捉えるために、8セッション(約2ヶ月)に渡って動作法を実施し、内的体験に基づいて弛緩学習の進行状況に関して被験者をグループ分けし、各グループの生理的反応を比較した。 動作法実施中の被験者からの言語報告を時系列で記述して体験内容を分析したところ、弛緩学習の進展に関して、以下の3グル-プに分けられた。グループ1は、弛緩学習が順調に進行し、弛緩した時の身体感覚にも気づき、弛緩に向けて自らも努力を始め、弛緩に向けての身体の操作感を深めており、主体的弛緩群と名付けた。グル-プ2は、動作法の繰り返しにより力をぬくことはできるようになり、それに対する気づきもあるが、弛緩に向けた努力が出現せず、弛緩に対して受け身であり、受け身的弛緩群と名付けた。グループ3は、弛緩に対する気づきに乏しく、弛緩学習の進展があいまいであり、弛緩あいまい群と名付けた。 主体的弛緩群と受け身的弛緩群に関して、生理的指標の比較を行った。生理指標として容積脈波(blood volume pulse)から心拍数と心拍変動を算出し、そこからリラックスの生理指標であるLF/HF比を求め、グループ1と2とで比較した。心拍数にグループ間で違いはなかったが、LF/HFに関してはグループの違いが認められた:受け身的弛緩群ではセッション内でのLF/HF比の変動が認められないが、弛緩学習が順調に進行した主体的弛緩群では、セッション内後半部分でLF/HF比が上昇していた。 LF/HFの上昇は緊張の高まりを反映するが、主観的体験の言語報告を参照すると、主観的には緊張が高まっていたとは言えなかった。したがって、動作課題を遂行する上での適度な緊張感を維持しながらのリラックス状態を表している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)