2010 Fiscal Year Annual Research Report
戦前日本における訓育の評価史 -情意形成の目標と評価-
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22530820
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
山根 俊喜 鳥取大学, 地域学部, 教授 (70240067)
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Keywords | 教育 / 訓育 / 生徒指導 / 評価 / 生徒管理 / 情意 / 教育目標 / 生活指導 |
Research Abstract |
1研究の初年度であったので、明治初期以降の生徒管理、訓練、躾方、学級経営など、訓育・管理の目標・評価の理論と実践に関わる資料の収集を精力的に行った。 2明治初期から教育令の時期の訓育の目標と評価について、以下のことが明らかになった。 (1)明治初期学制期の学校は、西洋の「知識才芸」を早期に導入することを目標として訓育の領域の教育は後継に退いていたが、その機能は顧みられなかったわけではない。そこでは、欧米に近代学校に倣い、賞罰則を含む管理規則を基準とする、きわめて個別主義・個人主義的な訓育や生徒管理が目指され、そのための評価装置が輸入されていた。 (2)ただし、訓育の目標やその記述方法については、旧来の伝統的方法(「掟書」など)が引き継がれていた。 (3)儒教主義的修身教育が取り入れられる、1880年代においても以上の傾向は引き継がれた。このため、外形の管理を旨とする生徒訓育と内心の管理を旨とする修身科を中心とする生徒管理とが分裂した形で併存した。 (4)明治前期には集団性を目標とした生徒訓育は成立しておらず、したがってその評価のありかたも検討されていない。
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