2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22530916
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河合 淳子 京都大学, 国際交流推進機構 国際交流センター, 准教授 (70303922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 順姫 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (50199147)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 留学研究 / 比較教育学 / 教育社会学 / 国際教育 / 国際情報交換(中国・タイ) |
Research Abstract |
本研究の目的は、(a)日本の大学生の留学志向を国際比較によって把握し、(b)留学志向の形成に影響を与える要因を解明することである。最終年である今年度は、(1)3ヵ国で実施したアンケート調査のデータ分析、(2)研究成果の公表を行った。随時、関係者への聞取りや情報収集を行った。 まず(1)のデータ分析について述べる。回収票は、日本A大学353票、中国C大学417票、タイT大学360票となった。別に実施した日本K大学581票も合わせ分析した結果、大学生の留学志向に関し、次のことが明らかになった。一)日本、中国、タイ共に学生の留学志向には層化構造(積極層、浮動層、消極層)が存在し、それらの比率に3ヵ国間で差が見られる点。二)日本の二事例では三層の比率は似通っており、特に両者で過半数を占める浮動層は日本の研究型大学学生に見られる特徴であることが示唆される点。三)留学志向の形成に影響を与える要因には共通点(外国語運用能力の自己評価、大学教育環境が留学志向に影響を与える点)と相違点(家庭背景や幼少期文化体験の影響の強弱)があること、である。 以上の結果を、年度末に報告書にまとめ刊行した。また、香港で行われた国際学会(Asia-Pacific Association for International Education)において、本研究に携わる4名が発表(査読有)を行い、高い評価を得た。 本研究の意義は、理論面、実務面双方で存在する。理論面では、 (i)留学の主体である学生を直接の調査対象とし、留学現象の本質を明らかにするための事例の蓄積を成しえた点である。また、実務面では、(ii)高等教育機関が国際交流の活性化を図る際の基礎的データを提供できた点である。本研究期間においては対象地域をアジアに限定してきたが、将来は調査対象地域を欧米にも広げ、研究をさらに発展させていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)