2011 Fiscal Year Annual Research Report
学力と就労の関係性に関する実証的研究-「相対的な学力」の概念を鍵にして-
Project/Area Number |
22530917
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山内 乾史 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20240070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 清治 佛教大学, 教育学部, 教授 (20278469)
米谷 淳 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70157121)
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Keywords | 学歴社会 / 若年就労 / 学力 / 日本の教育 / イギリスの教育 |
Research Abstract |
これまでに学力の研究は再三行われ、また若年就労の研究も再三行われてきた。ただし、この両者をダイナミックに結合した学力=就労調査は十二分に行われてきたとは言えない。本研究では、この課題に着手するに当たり、鍵となる概念として、「絶対的な学力」ではなく、「相対的な学力」を提唱した。従来の学力の研究の主力は「絶対的な学力」に重点を置くものであった。しかし、これに劣らぬ重要性を持つ概念として、「相対的な学力」があり、この概念は集団内での相対的な位置を重視する。この「相対的な学力」の概念をキーワードにした学力=就労調査により、これまでの研究の蓄積に、全く異なる視角からの新たなる知見を加えることができると考える。不安定就労に従事する若者には欧米と日本とでは大きな差異があり、その日本的特徴を「相対的な学力」を中心に考察することが目的である。予定通り、日本,イギリス両国におけるプリテスト、テスト、聞き取り調査を完了し、分析も終わっている。また報告書についても、すでに中間報告書として平成24年9月に『学生の学力と高等教育の質保証(I)』(学文社)を刊行し、同じく最終報告書として『学生の学力と高等教育の質保証(II)』(学文社)を平成25年7月に刊行予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査を全て終え、あとは最終段階の報告書を出すのみである。報告書を出版する出版社も(株)学文社に決定し、原稿も9割方集まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度からの3年間の予定で採択された科学研究費補助金基盤研究(C)「学生の学力と高等教育の質保証に関する比較研究-日英瑞3カ国を中心に-」において、本研究を発展的に継承していくことになっており、すでに準備に入っている。
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Research Products
(8 results)