2011 Fiscal Year Annual Research Report
芸術教科と指導者の感性知-美術教育指導者の持つ潜在的な知と力量についての研究-
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22530956
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
相田 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20302903)
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Keywords | 美術教育 / 指導者 / 題材 |
Research Abstract |
1研究の概要:本研究は、美術教育指導者が題材発想・構築の際に発揮していると考えられる実践的な能力の様相を明らかにしようとするものである。中間年度である平成23年度の研究計画は、美術教育指導者の課題意識と題材の関連を考察するため、(1)図画工作・美術の指導者等を対象とした面接調査を継続実施すること、(2)研究を検証するために中間発表と識者を招いた研究会を行うこと、であった。また、(3)学校教育指導者を対象とする質問紙調査を実施・分析し結果の一部を美術教育関連学会で発表した。以下研究成果につき上記の順に述べる。II研究の成果:(1)小学校実践者等4名、中学校実践者2名に面接調査を実施した。質問項目は、課題意識、題材資源の所在、授業時の留意事項、題材づくりの専門性等である。この面接調査については内容のリライトを継続中であり下記(2)の内容と合わせ研究最終年度執筆する報告書に記載する。(2)研究会では、代表者が研究の中間報告、研究協力者2名が自らの課題意識と実践の関連をめぐる報告を行い、あわせて美術教育研究者2名から講演を得た。(3)小学校図画工作専科教員を対象とする質問紙調査では、子どものありようをつねに意識しながら題材を作り上げていく指導者の姿が浮上する結果となった。本調査が目的とした題材作りのプロセスに介在する指導者の意識や価値観抽出の観点においては、図画工作を指導する指導者の題材作りは、研修会、教科書や指導書、書籍類、展覧会、他の教員等の多様な資源を参照しながら、子どもの実態との合致への意識がもっとも重視されながら行われている。指導者自身に必要となる力量として子どもの実態をつかむ力を重視する指導者がもっとも多く、子どもが自分自身で作り上げ、表現する力をもっとも育てたいと考えているとの結果が得られた。III研究の課題:今後面接調査内容につきリライトと合わせ分析を検討・実施することが課題。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の目標であった研究実施事項はおおむね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究課題について 平成24年度は調査結果につき多角的検討を行い報告書の作成を行う。
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Research Products
(1 results)