2012 Fiscal Year Annual Research Report
地域の子育て支援施設を活用した生涯教育に導くモノづくりプログラムの構築
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22530998
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
松井 祐 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10290537)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ものづくり / 造形教育 / 生涯教育・生涯学習 / 社会教育 / 子育て支援 |
Research Abstract |
本研究は,地域の子育て支援施設など学校外における美術・造形活動の現状と課題を明らかにし,ものづくり活動を支援する効果的な方法を模索し,普及・発展させることを目的に取り組んでいる。 本年度は,子育て支援施設(大阪市)と連携し,学生を活用したものづくり講座の取り組みも行なった。実践では,教員志望の学生を指導者に位置づけ,講座の企画,運営を通して,学校と地域社会をつなげる取り組みに主体的に関わることで,実践力を高めることにつながった。また,子どもへの指導方法やものづくり教材の活用など多くの課題もみつかった。 また,夏休み自由研究および10月から12月にかけて計5回にわたりものづくり講座等を行ない,約100名が参加した。 編集が完了し発行した「ものづくり教材集」は,子育て支援施設の一部に配布した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
子育て支援施設と連携して,ものづくり講座を企画・実施し,施設職員に対する指導・助言を行なった。指導にあたった教員志望学生への聞き取り調査,ものづくり講座の参加者アンケートから実態把握と現状における課題も確認できた。 2011年から約800名の学生や社会人を対象に取り組んできた,ものづくりの意識調査では,美術やものづくりに関するイメージについて検証・考察し,その結果を学会論文に発表した。特に,美術やものづくりに対する苦手意識や興味関心,美術教育と自尊感情との関わりなどについて考察した。 「ものづくり教材集」は,子どもから大人までを対象に,さまざまな施設で活用することを基本コンセプトとし,特に子どもが理解できるよう文字情報を省き,イラストを活用した編集に改めた。また,素材体験,材料や用具に関する技術指導,実践事例など具体的な指導方法を提案し,全21の教材を掲載した「ものづくり教材集」を発行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
児童館や子育て支援施設に「ものづくり教材集」配布し,教材集を活用した,指導者育成ものづくり講座を検討している。児童館や子育て支援施設など学校外で実施するものづくりを企画・実施するための教材活用,指導法についてレクチャーしていきたいと考えている。 また,教材には日本の伝統的な工芸やものづくりが不足しているため,大型児童館や地域に密着した小型児童館を視察し,ものづくり教材の幅を広げ,現代ニーズに対応した、教材研究・開発につなげていく。 教材集の発行部数は500部と少ないため,より広く普及・発展させることには限界がある。そこで,インターネット等を活用したものづくり教材の配信方法について,情報教育の専門家から助言を受け,効果的な配信・公開へ向け検討する。 2011年から,学生や社会人を対象に行なっている,ものづくりにおける身体感覚,五感と素材に関するアンケートを集約し,素材と身体感覚について考察し,論文発表を行う。
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Research Products
(2 results)