2012 Fiscal Year Annual Research Report
音楽教育から展開する保幼小連携-分化と深化のプログラム
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22531042
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
吉永 早苗 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 教授 (80200765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
無藤 隆 白梅学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40111562)
岡本 拡子 高崎健康福祉大学短期大学部, その他部局等, 教授 (80309442)
高見 仁志 畿央大学, 教育学部, 准教授 (40413439)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 音楽表現 / 音楽教育 / 保幼小連携 / カリキュラム研究 / 小学校学習指導要領 / 共通事項 / ねらい / 学びの一貫性 |
Research Abstract |
本研究は、幼児期にふさわしい音楽活動について再検討するとともに、年少児から小学校1年生にわたって、音楽の表現や理解が発達段階に応じて深められるような縦断的実践プログラムを作成し、音楽教育から展開する円滑な保幼小連携カリキュラムの理論的構築を目的としている。最終年度である本年度は、小学校音楽科学習指導要領に明記されている[共通事項]の、①音楽を形づくっている要素(音色・リズム・速度・旋律・強弱・拍の流れ・フレーズなど)、②音楽の仕組み(反復・問と答えなど)ねらいとした実践プログラムを作成し、学会発表およびワークショップを開催するとともに岡山市内の17の保育園においてPDCAサイクルを繰り返してその改善を図った。 実践から、①幼児が音楽表現に没頭する背景には、音楽を形づくっている要素や音楽の仕組みの存在がある。②幼児は共通事項の内容に対して無自覚であっても、保育者は自覚し意識しておく必要がある。③そのことによって幼児は音楽表現を楽しみながら音楽の要素や仕組みに気づくようになり、その表現は音楽的なものになっていく。④保育者は、[共通事項]に着目することで教材研究を音楽的な視点で行うようになり、幼児の表現から音楽的な内容を見取るようになることがわかった。このように、音楽的な学びの一貫性として[共通事項]を表現のねらいとすることは、幼児の音楽的表現を豊かにすることに加え、保育者の資質向上につながることが確認された。 さらに、幼児期の音楽教育の目的について保育者と小学校教諭を対象として簡単な意識調査を行った結果、「表現活動を楽しむ」、「簡単なリズム打ちをする」項目は共に高い評価が為されていたが、音色、テンポ、音の大きさ、音の高さなどの違いへの気づきに対する評価は、小学校教諭の方が低くなっていた。円滑な保幼小連携に向けて、幼児期の音楽的認知の発達についての小学校教諭の理解が求められる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)