2012 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症スペクトラムを対象とした感情コントロール促進プログラムの開発
Project/Area Number |
22531078
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
黒田 美保 淑徳大学, 社会学部, 准教授 (10536212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 尚子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, その他部局等, 研究員 (60466216)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高機能自閉症スペクトラム / 自己の感情認知 / 感情コントロール / 青年期・成人期 / 認知行動療法 / 小集団 / 心の理論 / ADOS |
Research Abstract |
本研究の最終目標は,高機能自閉症スペクトラム(Autism Spectrum Disorders: 以下ASD)の青年・成人を対象とした感情コントロール促進プログラムを開発することである。平成24年度は,平成23年度に開発したプログラムの効果について検討した。プログラムは小集団認知行動療法であり,内容は独自に開発したASD特性に関する心理教育プログラムと,Attwood(2009)によって開発され一定の検証がなされている自己の感情認知プログラムを修正したものから構成されている。週1回各回100分,1クールで計8セッションの実施とし,1クールのグループ人数は4~5名である。プログラムの中で,参加者各自にプリントなどを通してワークをしてもらい,最終的に参加者独自のノートができるようにしてあり,グループ終了後も活用してもらえるようになっている。 プログラムの効果検証は,介入群と統制群に割りつけるランダム化比較試験によって行った。参加者は,18歳以上のASD成人35名(介入群の男女比10:8,平均年齢33歳,平均FIQ103; 統制群の男女比12:5,平均年齢31歳,平均FIQ104)であり,全体で介入グループを4つ実施した。参加者は,ASDの診断以外に,Autism Spectrum Observation Schedule(自閉症観察診断検査:ADOS)の得点なども参加条件とした。評価項目は,生活の満足感に関する自己記入式質問紙であるWHO-QOL,生活上の機能についての専門家評価であるGAF,及び他者の感情理解を調べる「高次の心の理論」課題(PCによる客観テスト)である。評価は介入前後1カ月以内に実施した。その結果GAFと「高次の心の理論」課題の成績に介入群のみに有意な改善がみられ,開発した感情コントロール促進プログラムには十分な有効性があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)