2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540047
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 健一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (80240802)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 光靖 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (10208465)
伊山 修 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70347532)
|
Keywords | テストイデアル / 乗数イデアル / エッジイデアル / 単項式イデアル / コーエンマコーレー環 / 完全交叉 / 正則環 |
Research Abstract |
1.単項式イデアルのべきのCohen-Macaulay性 研究代表者はRinaldo氏、寺井直樹氏の協力の下で、グラフの辺イデアルのべきのCohen-Macaulay性を研究した。主結果として、辺イデアルのすべての形式的べきがCohen-Macaulayであるための必要十分条件は、グラフが完全グラフの互いに素な和集合になることであることを証明した。上記の条件は、ある3以上の整数nに対して、形式的nべきがCohen-Macaulayであることと同値であることも示された。系として、3以上のべきがCoheh-Macaulayならば、イデアルは完全交叉であることが示される。この結果は、Cowsik-Noriの定理の精密化である。一方、本結果は、その後より一般の無平方な単項式イデアルの形式的べきのCohen-Macaulay性の判定法のたたき台になった。 2.単項式イデアルの2乗のCohen-Macaulay性 [1.]の結果において、n=2の場合はVasconcelosの予想と関連があり、未解決であった。研究代表者は[1]と同じ研究者と協力して、辺イデアルの場合にグラフの分類を用いてVasconcelosの予想を本質的に解決した。さらに、イデアルの形式的べきと通常べきがいつ等しくなるかと言う問題に対しても貢献した。関連して、イデアルのリッチ性を研究して、スタック凸多面体の境界複体の単項式イデアルの2乗がCohen-Macaulayであることを証明した。この研究は今後の研究の1つの指針となった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的の1つである、Wangの定理については渡辺敬一氏との共同研究の成果として、公表の目途がたっているので,研究計画は順調であると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
代表者が日本大学に異動したため、名古屋大学の松田一徳氏、千葉隆宏氏とのセミナーを行いにくくなった。そのため、代表者が名古屋大学に出張したり、松田氏らを日本大学文理学部に招聘することで、研究連絡を密に取るつもりである。また、分担者に代わって、日本大学の渡辺敬一氏、明治大学の後藤四郎氏らのグループと連絡を取り、研究を推進する予定である。
|
Research Products
(4 results)