2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540178
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 毅 山形大学, 理工学研究科, 教授 (90333989)
高木 啓行 信州大学, 理学部, 教授 (20206725)
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
斎藤 吉助 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30018949)
渡邉 恵一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50210894)
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Keywords | バナッハ環 / 等距離写像 / 代数構造 |
Research Abstract |
Mazur-Ulamの定理は距離構造の和の構造への影響について述べた定理であるが,これを距離群の場合に転進した。その際にinverted Jordan productを定義した。距離群では代数的中点は一意に定めがたくそこで代数的中点が等距離写像により保たれるという主張のMazur-Ulamの定理に対してinverted Jordan productが保たれることを示した。今後この定理の応用が順次示されていくと思われる。単位的バナッハ環の可逆元全体からなる群の開部分群の間の等距離写像の形を決定した結果を用いて,懸案であった単位的C*-環の場合に可逆元全体からなる群の開部分群の間の等距離写像が中心射影とジョルダン*同形写像を用いて完全に記述した。特に与えられるC*-環がヒルベルト空間上の有界線形作用素全体からなるバナッハ環の場合にはその形をユニタリー変換を用いて記述した。またC*-環のユニタリー群の間の等距離写像についてもヒルベルト空間上の有界線形作用素全体からなるバナッハ環の場合にはその構造を決定できてきた。ノイマン環の場合への拡張ができたと思われる。さらにその際に用いられた解析的な方法を適用することにより正値可逆作用素全体の間のThompson等距離写像についてその記述をできることとその応用についての展望を開いた。局所コンパクト群の同形性をその上の環により記述する問題については,局所コンパクト可換群上の測度環の可逆測度全体が等距離であれば与えられた局所コンパクト可換群は同相同形であることが示された。また球や多重円板で定義された正則関数からなるある種のF-多元環の間の乗法的等距離写像の形を決定した。超鏡映的亜距離空間の間の亜距離保存写像についての結果をまとめた。さらに関数環の間に定義された乗法的にスペクトルを保存する写像とその一般化について,特に弱乗法的に抹消スペクトルを保存する写像について弱い仮定のもとで,その形を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
線形構造があるとは限らない対象に対しての等距離写像の構造について多くの結果が得られた。またそこで用いられた方法によりさらに発展が見込まれるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今までに得られた研究成果をさらに充実させさらに新たな機軸を打ち出し未解決の問題について特にその解決を図りたい。
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