2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22540435
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
綱川 秀夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40163852)
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Keywords | 月 / 磁場 / 磁気異常 / ダイナモ / かぐや |
Research Abstract |
(1)基本データベースのバージョンアップ ・「かぐや」磁場観測の高高度データのバージョンアップを行い、Tsunakawa et al. (2010)にて出版した。このバージョンでは、外部磁場の周波数スペクトルは100秒以上の長周期成分に卓越することを明らかにした上で、観測データをトレンド(外部磁場等の変化)と磁気異常成分・短周期成分に分離した。観測データおよび高々度磁気異常マップはすでに公開されており、海外の研究者にも参照されている。 ・「かぐや」磁場観測の高高度データのバージョンアップを行い、Tsunakawa et al.(2010)にて出版した。このバージョンでは、外部磁場の周波数スペクトルは100秒以上の長周期成分に卓越することを明らかにした上で、観測データをトレンド(外部磁場等の変化)と磁気異常成分・短周期成分に分離した。観測データおよび高々度磁気異常マップはすでに公開されており、海外の研究者にも参照されている。 (2)月磁気異常データの精度向上 ・「かぐや」磁場観測の低高度データによる月磁気異常のグローバルマッピングを推し進め、国内外の学会にて発表した。特に、月面における磁気異常3成分のマッピング手法を独自に開発し、かぐや・ルナプロスペクタの低高度データに適用して整合的であることを示した。 ・ルナプロスペクタ観測データの磁気異常成分再評価を行い、従来議論されていなかった弱い磁気異常もかぐやデータと一致することを示し、月地殻が全体的に磁化をもっていることを明らかにした。 (3)月磁気異常図の分解能向上 ・磁気異常磁場の月面における3成分マッピング手法の開発を行った。 ・3成分マッピング手法を10~15度四方の領域に適用し、精細磁気異常マッピングを行った。さらに、それらをつなげて、全球マッピングを行うことを進めている。 ・磁気異常の磁気双極子による磁化方位モデル化の試行を行い、月ダイナモ検証に向けた準備を開始した。
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Research Products
(9 results)