2012 Fiscal Year Annual Research Report
磁気圏擾乱における中緯度電離圏-内部磁気圏電磁結合の役割
Project/Area Number |
22540461
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
橋本 久美子 吉備国際大学, 国際環境経営学部, 教授 (00389008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 崇 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 名誉教授 (70358977)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 過遮蔽電場 / サブストーム / 磁気嵐 / 領域II型沿磁力線電流 / 対流電場 / 赤道カウンタージェット電流 |
Research Abstract |
本研究は、電磁エネルギーを低緯度電離圏へ流入させる電場(対流電場)と、エネルギー流入を阻害すると考えられる電場(遮蔽電場)の競合関係の変化が、磁気嵐やサブストームなど磁気圏電離圏擾乱現象をコントロールする可能性を検証することを目的とする。 サブストーム発生時に昼側低緯度・赤道で過遮蔽電場が発達することを明らかにしてきたが、今年度、磁気嵐時の赤道カウンタージェット電流(CEJ)がサブストーム発生に伴う過遮蔽電場であるかどうかを調べた。磁気嵐時に短時間に発達する赤道カウンタージェット電流(CEJ)に着目し、サブストームとの関係を詳細に調べた。その結果、2004年11月8日に発生した磁気嵐では、カナダのCANOPUSでフォトメーター観測された連続する3回のオーロラ爆発が、インドのCEJの増大と一対一対応を示すことを発見した。磁気嵐時に、熱圏ダイナモ電場だけではなく、サブストーム起因のCEJが発達することを示す結果であり、現在論文を執筆中である。 また、サブストームに伴い夜側の低緯度電離圏で過遮蔽電場が卓越するかどうかを調べるため、電気通信大学の低緯度HFドップラー観測データの解析をおこなった。2003年に発生した孤立型サブストームの事例で、夜側低緯度に昼側のCEJに対応する過遮蔽電場が確認され、その強度が2.1mV/mに達することを明らかにした。同時に夜側赤道に東向きジェット電流が流れることも発見した。Fejer et al. (2007)によると、赤道のJicamarcaレーダーで観測された磁気嵐時の電場が最大で3mV/mである。この値に対して、今回得られたサブストーム時の低緯度の電場は十分強く、サブストームにともなう電場が磁気嵐にあたえる影響が小さくないことを示唆する結果である。磁気嵐時の対流電場とサブストームに伴う過遮蔽電場の定量的な関係がこれからの課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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