2012 Fiscal Year Annual Research Report
三畳紀前期ホットハウスアースの海洋環境と生物相の解析
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22540481
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
重田 康成 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (30270408)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 三畳紀 / 絶滅 / 回復 / 海洋環境 / 貧酸素 |
Research Abstract |
最終年度である本年度は、三畳紀前期の海洋環境と生物相を理解するために、ロシア・プリモーリエ州南部地域の下部三畳系の地質調査およびロシア科学アカデミー極東地質研究所にて標本観察と研究打ち合わせを、平成24年9月18日~10月6日に行った。これまでの調査により、三畳紀の前期と中期の境界付近において、貧酸素水塊の解消の兆候が認められた。本年度は、貧酸素水塊の時間変遷をさらに詳細に明らかにするために、三畳紀前期~中期の地層がよく観察できるアルチョン市の石切場において、1/500精度でのルートマップ、1/100精度での柱状図を作成し、岩相の観察、堆積相解析、岩石・化石試料の採集、泥岩に含まれる生痕化石の有無や頻度の観察を行った。 その結果、貧酸素水塊の解消の兆候は、三畳紀の前期と中期の境界付近ではなく、三畳紀前期の後半、Smithian階とSpathian階の境界付近から認められはじめることがわかった。暴風時波浪限界より深い海底に堆積した泥岩を観察すると、Smithian階のものには底生生物による攪拌作用は一切認められないが、Spathian階のものには攪拌作用が観察され、葉理などの堆積構造がみだされている。攪拌作用の増加は、底生生物の活動を制限していた貧酸素水塊の解消を意味している。三畳紀前期のSpathian階になると、アンモナイトの多様性が増し、ウミユリや二枚貝なども多様化することがしられている。貧酸素水塊の解消に代表される海洋環境の改善が、これらの変化を導いた可能性が示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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