2012 Fiscal Year Annual Research Report
多置換芳香族複素環化合物を用いた特異な白色発光有機EL特性の発現
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22550034
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
大須賀 秀次 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (50304184)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 芳香族複素環化合物 / 合成化学 / 有機EL / 蛍光 / りん光 / 白色発光材料 / 三重項励起状態 / エキシマー |
Research Abstract |
本研究課題では、ヘテロ原子の特性をうまく活用して新規発光材料を合成するとともに、青色発光材料単体から白色発光有機EL素子が得られる発光機構の解明、および白色発光有機EL素子が得られる発光材料の構造の条件を明らかにすることを目的としている。 本年度は、多置換ベンゾジチオフェン誘導体の合成を効率的に行うため、キーとなる誘導体であるテトラブロモベンゾジチオフェンの合成に関して、反応温度、濃度、使用する臭素の当量などについて、昨年度から引き続いてさらに最適化を行った。また、テトラブロモ体のα位にある二つのブロモ基のハロゲン-リチウム交換をブチルリチウムによって行った後、プロトン化してβジブロモ体を得る反応においても、反応溶媒、濃度、昇温速度などの反応条件を検討した。また、β位に電子求引性の置換基を持つアリール基を導入した場合、通常の条件ではα位にジアリールアミノ基を導入することができないことが明らかとなり、さらなる条件検討が必要であることがわかった。 現時点では、白色発光を得るにはチオフェン環のβ位に位置する置換基の影響でベンゾジチオフェン骨格がゆがんでいることが、構造的に重要ではないかと考えている。そこで、チオフェン環を有するベンゾジチオフェン骨格の重要性を検証するために、硫黄原子を含まない類縁体であるフェナントレンを主骨格とした場合に、どのような発光特性が発現するかどうかを調べることにした。ベンゾジチオフェンの場合と同様に、ゆがんだ骨格を実現するために、オレフィンの光環化反応によって多置換フェナントレン誘導体の合成を検討した。 また、ベンゾジチオフェン誘導体の合成技術を応用して、有機トランジスタや有機太陽電池用の半導体材料としての応用に関しても検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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